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まなじりを決した侍がふたり、ススキ野に入ってきた。 入口のあたりで茅を刈っていた百姓…
私の知り合いに寿命占いを生業にしている人がいる。 どうやって占うのか仕組みはわからな…
量販店をぶらぶら歩いていて、隅のほうに360度ビューロボットを見つけた。 説明書きによる…
郵便受けに町内会からのお知らせが入っていた。 私の住んでいる街で彫刻パレードが行われ…
「あれっ。スマホを家に忘れたら、ただで歩けたぞ」 という書き込みに226万いいねがついた。…
その日の朝、ぼくは日本橋にいた。 これから始める冒険は、夏休みの自由研究だ。昔の東海道五十三次、いまでいう国道一号線を二週間で歩いてレポートを書くのである。 昼前には品川に到着した。 東京って案外狭いなと、昼食をとりながら思った。 川崎を過ぎるあたりから、だんだん道が荒れてきた。アスファルトが割れ、雑草が伸び放題になっている。人も車もほとんど見かけない。 そのうち、道がだんだん細くなり、やがてどん詰まりになった。 ぼくは玄関のベルを鳴らしてみた。 出てきたおじ
妻から誕生日プレゼントをもらった。 「なんだろうな」 わくわくしながら赤いリボンをほど…
「豪邸だね、アニキ」 「ああ」 「こういう家はセキュリティに金を使ってますぜ」 「そうだろ…
「明日はなんにも用意しなくていいからね」 とキャンプ友だちのタツヤは言った。 朝六時、…
「にゃあ」 と鳴き声がしたが、猫の姿がみつからない。 ぼくはリビングをうろうろした。 …
公園のベンチでテイクアウトしてきたハンバーガーを食べていたカップルが、食べ終わるなり、…
短い昼寝は体にいいと言われている。会社も集中力をつけるべく、午睡を推奨していた。 1…
人が倒れており、体の下に赤い液体が広がっていれば、誰だってどきっとする。 すぐに人だかりができた。 何人かの若者が近づいていき、 「おい、大丈夫か」 と声をかけた。 「あれっ」 「どうした」 「ケチャップの匂いがしないか?」 「するな」 「こいつめ。悪ふざけしやがって」 気の短そうなドレッドヘアの男が、倒れている男を蹴った。 男は仰向けになった。 顔色は蒼白で、辛うじて胸が上下しているのがわかる。 救急車がやってきた。 「これ、ケチャップですよ」 というと、