すばらしき新世界 (27)
登和が戻ってきたのは八時過ぎだった。
「お腹すきませんか?」
登和はおにぎりと唐揚げをラップにくるんで持ってきていた。
「ありがとう。」
手を止めておにぎりと唐揚げを食べながら、悟は言った。
「ごめん。今度から帰りがけに買ってくるから。」
「おにぎりぐらいなら別に。」
「いや、そういうわけにはいかないでしょ。」
「そうですか。」
登和は英検の問題集とノート類をトートバッグから取り出した。
「私もここでやっていいですか?こっちの方が集中できるから、今日からこっちで勉強する、っ