見出し画像

義務感をもって運動するのはNG。体の変化を楽しもう

こんにちは。
私は普段、主に「体の使い方」について発信をしています。

これを読まれているあなたも、体のこと、健康のことに関心を持っていることだと思います。

そして年々、健康志向の方は増えているように見えますし、健康・フィットネス系の産業は巨大化しているようにも感じます。

しかし、実際に健康に関心を持つ多くのお客様とお話すると、多くの方が
「運動が続かない」
「運動はしんどくていやだ」
「やらなきゃいけないのはわかるけど、やる気になれない」
といわれます。

つまり、運動嫌いの人は減っていないし、むしろ年々「運動しろ」という圧力が強まる中で「運動習慣を続けている人」と「いっさい運動しない人」の差が激しくなっているように思います。

運動嫌いの方の意見はよくわかります。
健康を目的として義務感で運動をするとなかなか続きませんし、きついだけです。

とはいえ、やはり運動不足は健康の大敵です。
誰もが運動をした方がいいのは間違いありませんし、運動不足を他の手段で代替することはできません。
(どんなに素晴らしい健康グッズより、普通に運動した方がいいです)

そのため、考え方の根っこを変えることが大事だと思います。

それは、運動を義務感でやるのではなく、運動によって体が変わること自体を楽しむということです。

執筆者 ふかやとしふみ
古武道師範、身体均整師(ボディデザイナー)。剣術を中心に武道・武術やさまざまなトレーニング、整体を実践する中で工夫してきた、体の不調改善、身体機能UPの方法を紹介しています。


「体の変化を楽しむ」とは

特に私が提案したいのが、運動による体の変化を楽しむことです。

こういうと「筋肉が増えた」「痩せた」「スタイルがよくなった」といった見た目の変化のことだと思われるかもしれませんが、私の考えは違います。

私が考える体の変化とは、まず体の感覚が変わるということです。

①体の感覚の変化を楽しむ

体の感覚の変化とは、体を感じる力が増して体が「ここにある」「ここにいる」という実在感が増すことや、自分の体をうまくコントロールできている感じが分かるようになることです。

体の感覚がこのように変化すると、まず「快」と「不快」を感じられるようになり、自然に「快」の状態を維持できるように行動を変えることができます。

また、体の感覚が高まると、端的にいえば不安やイライラ、落ち込みといったアタマの暴走を止められます。

そもそも、人間は外界(外の環境)を五感覚器官を通じて脳の中に反映し、その反映した映像をもとに思考したり、感情を感じたりしています。

しかし、現実からの反映がおろそかになり、アタマの活動ばかりになると、その映像(思考、感情)が不安定になり、さまざまな余計な感情、余計な思考をしてしまいます。

たとえば、
・どうでもいい小さなことでイライラしてしまう
・ずっと先の将来を考えて不安になる
・他人からどう思われているか気になる
・自分が分からなくなる、見失う

といったことは、すべてアタマが勝手に生み出したものであり、一種の妄想ともいえます。

これをアタマの暴走と表現しています。

現代人は、体を使う機会が減っている一方で、頭を使う頭脳労働が増え、コミュニケーションも頭を使ったり気を遣う機会が増えています。
また、仕事外でもネットを見てばかりだと、無意識のうちに頭を使い続けています。

そのため、アタマを使う機会が増えすぎ、アタマの中の像が不安定になりやすいと私は考えています。

このアタマの暴走は、体の感覚を高めることで相対的にストップをかけやすくなります。

普段、アタマに90、体に10の割合で意識が振り分けられているとしたら、これを70、30へ、そして50、50くらいまで持っていくことが大事です。
このように体の意識を高めることで、自分の「快・不快」といった感覚を感じやすくなります。

②体の使い方の変化を楽しむ

私が考える「体の変化を楽しむ」ことのもう一つが、体の使い方の変化を楽しむことです。

私は長年武道をやってきて、一番面白いと感じるのがこれです。

座っているとき、立っているとき、歩いているとき、モノを持つとき、運動しているときなど、あらゆる場面で、
・重心はどこにあるか
・どのくらいリラックスできているか
・どこが緊張し、どこの力を使っているか
・関節の位置は正常か
といった体の使い方、感覚を感じ続けるようにしています。

これを十数年やっていますが、いまだに毎日のように新たな発見があります。

この新たな発見が面白くて、いつまでも体の感覚を研ぎ澄ませて体のコントロールを高めたいと思っています。

これは私だけの特殊な趣味というわけではないと思います。

むしろ、誰もがこのような体の使い方を楽しむ素質を持っています。

なぜなら、逆に「体がうまくコントロールできないこと」は誰にとっても不快であるはずだからです。

たとえば、
・普通に歩いていただけで躓いた
・モノを持とうとして落とした
・動いた瞬間に関節を痛めた
・久しぶりに走ったら全然走れなくなっていた
などなど。

誰にとってもこれらは不快に感じるものだと思います。
これらを不快に感じるのは、アタマの中で描いたイメージと現実の体の動きが一致せず、そのギャップに違和感を持つからだと考えています。

赤ちゃんの発育も同じです。
このイメージと現実の違和感があるため、イメージと現実を一致させようと動き回り、赤ちゃんは高度な動きができるように発育していきます。

そうして誰もが大人に成長したのであり「体をうまくコントロールしたい」という欲求は誰もがもつ根源的なものだと思っています。

そのため、体をうまくコントロールできるようになることは、誰にとっても「快」であり、楽しく追及できるものです。

体の変化を楽しむことで、自ずから健康になる

このように、体の変化を楽しむことは「義務感をもって、健康のために運動をする」というスタンスとはまったく異なるものです。

体の変化を楽しむことができれば、運動することに義務感など感じませんし、健康のために頑張って行動する必要などありません。

体の変化を楽しむうちに、勝手に体がいい状態になっていくのです。

つまり、自ずから健康になっていきます。

「自ずから健康になる」とは、目的をもって運動したり、義務感や頑張り感を感じることなく、勝手に体が変わる状態です。

考え方の根っこが変われば、勝手に体がよくなります。

私は、多くの方がそのような生き方ができるようにサポートしていきたいと考えています。


励みになりますので「いいね」と「フォロー」をよろしくお願いいたします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?