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大好きなおかあさんにカミングアウトしたときのお話

「衝撃的なカミングアウトをしていい?」

お母さんと二人きりになった時に
そう話を切り出した23歳の春

私は続けて

「親戚のAくんから性暴力を受けていた」

と20年越しに打ち明けた。



私の性被害の詳細については以下のリンクからどうぞ。かなり辛い内容になってるので体調に気をつけて読んでください。


いつもお母さんとゆっくりおしゃべりする時間が好きなわたし。お母さんとは友達みたいに何でも話せる関係がすきだった。

そんな私が唯一言えなかったのが親戚からの
性暴力について。

ずっと苦しかった。
言うタイミングもなく、勇気もなかった。

でもその日はいつもの気持ちとは違い、
理由は分からないけど''言ってみようかな''
そう思えた。

今日の夕飯が終わって2人で話す時間にカミングアウトしてみよう。いつか…いつかちゃんと話したいと思ってた。だから今日は絶対に言うんだ。今日しかない。

喉から心臓がでそうとはこのことかと言わんばかりの緊張と震えでどうにかなりそうだったけど
私はそれを隠すように笑ってお母さんに話しかけた。


「あのね、お母さん今日は話がある。衝撃的なカミングアウトしてもいい?」

  「どうしたの?そんなに改まって。なんか悪いことでもしたの??笑」

「私、親戚のAくんから性暴力受けてたんだよね。」




「え?胸とかってこと?」

「ううん、下も触られた。何回も。何年にわたってね。遊びに行った時に閉じ込められて触られたこともあったね。」


それを聞いた瞬間、
お母さんは何も言わなかった。
言えなかったんだと思う。

何分か経ってから

「そうかあ。そうだったんだね」と。

その言葉を言った瞬間からお母さんの目から
大粒の涙が溢れていた。

「ゆうちゃんのこと、何でも知った気になっていたけど。そんなことがあったなんてお母さん気づいてあげられなかった。ごめんね、辛かったね。お母さん失格だね。ごめんね、本当にごめんね。」

「私の世界一大切なゆうちゃん。大事な身体なのにね。ごめんね、ごめんね」

そう言って強く強く抱きしめてくれた。

私も今まで張り詰めていた糸が切れたかのように
母の胸で何年ぶりかに大号泣した。

そして2人が落ち着いたあと

「もう、親戚の集まり行かなくていい。嫌な思いはもうしなくていい。」

そう言って貰えた。


私は1番最強で理解のあるお母さんが味方になってくれたことが嬉しかった。

今までPTSDであることを隠して治療してきた。フラッシュバックが強くてもそれを1人で耐えてきた。カウンセリングを受けようか悩んだこともあった。「自分が悪いんだ」と責める日も沢山あった。

でも、もう私は1人じゃない。一緒に闘ってくれる家族がいる。



お風呂に入る時に自分の身体を見る度、性被害の記憶が蘇って「自分は悪いことをしたんだ」と自己嫌悪に陥っていたあの頃。

「大好きなお母さんに言ったら嫌われる、怒られる」と思っていたあの頃。

「言ったら親戚関係が崩れるのではないか」と
思っていたあの頃。

あの頃の自分へ。

今の自分はお母さんに言ってよかったと思っているよ。勇気をだして言ってよかったよ。

今までの自分へ。お疲れさま。
1人で頑張ってくれてありがとう。


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