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男性差別 スウェーデン映画『ゴリアテ』EUフィルムデーズ2021

EUフィルムデーズ2021

東京では 国立映画アーカイブ で6/24(木)- 7/18(日)まで
京都では、京都府京都文化博物館で6/17(木) - 7/4(日)まで開催中。

EU加盟国のアニメ、スリラー、ドキュメンタリー、歴史劇、若者など多彩なジャンルの秀作が
一般520円で一本観れるよ。

上映スケジュールはEUフィルムデーズ2021の公式サイトでご確認を。

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映画『ゴリアテ』

初公開: 2017年8月7日
監督: ドミニク・ロシャー
音楽: Matteo Pagamici
映画脚本: ドミニク・ロシャー、 リサ・ブリュールマン、 ケン・ズムシュタイン
プロデューサー: ダリオ・ショッホ、 Rajko Jazbec




自国の良いとこを喧伝するだけの映画ではなく
自国の現在の社会問題を扱った映画を
在日大使館を通して出品できるってことが国として素晴らしいよなぁ。

男性差別(家父長制に囚われた男たち)を描いた映画です。

ことの全容を把握しているのは主人公のキンミー君だけなんですよね。
17歳ですべて押し付けられて選択させられる。

福祉国家として名高いスウェーデンでも福祉のセーフティネットから漏れてしまう人がいる。

それは「福祉に頼るなんて恥だ」という概念。

男なら(長男なら特に)大黒柱として家族を支えろ!
麻薬の売人をやったとしても!


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父は麻薬の売人で捕まって数週間後には刑務所に入れられる。
17歳の長男なら家族を託す。
麻薬の売人をやらせたい。

母は病気で働けない。
長男が家族を食わせるものだと思ってる。
長男が麻薬の売人させられそうなこともおそらく知ってる。

あとは、そう言ったことを全然知らない祖母と幼い妹と弟。

福祉を受けるのは恥だと考えているので福祉は受けない。

父が犯罪者だし、誰も稼げないので児童局が幼い妹と弟を保護しようとしている。

家族一緒にいるためにも福祉は使えない。


すべてはキンキーくんの負わされてる。
17歳。

地道に工場で働いて技能をつけていきたいと思っている長男キンキーくん。

周りがこう言う感じの男ばかりなので
キンキーくんもビジュアルはキツめしいてるけど心優しくてケンカも弱い。

父は「強くなれ!」とキンキーくんに暴力と犯罪を教える。


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そんな中キンキー君は家族に内緒で
住み込みの工場仕事を見つけて
そこへ逃げ込もうとしているが。。。

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男性差別の話です。
家父長制の犠牲者の話。

男性差別と女性差別は表裏一体。

男性も苦しいんだから
女性も今まで通り苦しんでろ、という話ではない。

男性の多くは女性を愛して
女性の多くは男性を愛しているんだから
愛している相手を苦しめるような差別は今日からなくなればいいのに。

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