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ヨーロッパ寝台列車の旅 チューリッヒ→ウィーン 【スイス→オーストリア】

2020年最初の寝台列車は2階建てでした。

寝台列車Nightjet(ナイトジェット)の運行路線において、2階建て個室寝台列車はスイス・チューリッヒ⇆オーストリア・ウィーンもしくはドイツ・ハンブルク間で運行されています。

今回の旅行ではウィーンに用事はなかったのですが「2階建ての寝台列車に乗りたい」…ただそれだけのためにウィーンまで向かいました。

概要

チューリッヒ⇆ウィーン間を走っている寝台列車の番号はNJ466もしくはNJ467です。
NJ466 はチューリッヒ行き、NJ467はウィーン行きです。
私はチューリッヒから出発しましたので、NJ467に乗車しました。

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チューリッヒを夜9時40分に出発したNJ467は途中、インスブルック、ザルツブルク、リンツ 、ザンクト・ペルテンなどに停車し、10時間15分後にウィーンに到着します。

10時間も寝台列車に乗れるなんて素敵ですね。

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ちなみに、同時刻に発車するEuronight(ユーロナイト)、EN40467という寝台列車もあります。
これは同じ編成中に組み込まれており、途中の駅で分離され、最終的にはハンガリーの首都ブダペストまで向かいます。
EN40467の方がウィーンには早く到着しますが、2階建て車両はありませんのでご注意ください。

チューリッヒ中央駅から出発

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チューリッヒ中央駅はスイス最大のターミナル駅です。
スイス国内はもとより、隣接するドイツ、イタリア、フランス、オーストリアに向かう国際列車の発着駅でもあります。

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例えば写真右の列車はイタリア北部の都市ミラノまで向かうトレタニア(イタリア国鉄)の列車です。

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列車がずらっと並ぶ様は壮観です。

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電光掲示板に乗車する寝台列車が表示されました。
私が乗車する列車は9番ホームに到着するようです。

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ホームには既に列車を待つ人がちらほら。

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電光掲示板には行先と寝台車両、簡易寝台車両、普通車両の位置が示してあります。
ウィーン行きの車両の他にプラハ、ブダペスト行きの車両が接続されているようです。
寝台車両は374号車、316号車、301号車、302号車です。

何故連番ではないのか?
恐らく途中駅で分離・連結をするためだと思います。

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列車が到着するまでしばし待ちます。


寝台列車が到着、だがしかし

出発10分前にようやく列車が入線してきました。
今まで乗車した寝台列車は、始発駅だと出発の1時間前には入線していたので少し驚きました。

事前に「2階建て車両は故障して運行しなくなることが多々ある」と聞いていたので、少し心配していましたが、きちんと連結されており安心しました。

が、しかし、唯一の2階建て車両には私が乗車するはずの車両番号が掲示されていませんでした。

吹き出す冷や汗。

まさか日付を間違えて購入した…?

日付が正しいことを確認し、慌てて乗務員さんにチケットを見せながら尋ねると、

「その車両は故障中なんだ」

😱😱😱😱😱

そしてそのままその乗務員さんは、チケットとは異なる2階建て車両に私を案内し、1階の個室をあてがってくれました。

2階建て車両の寝台個室には2種類あります。
1つは普通の個室(洗面台付き)、もう一つがシャワー・トイレつきの個室です。

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普通の個室(洗面台付き)

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シャワー・トイレつきの個室


今回私が予約したのは、シャワー・トイレ付き個室でしたが、あてがわれたのは普通の個室でした。

残念ながらシャワー・トイレ付き個室の車両が故障していたようです。

ちなみにシャワーはどこにあるのか聞くと「Maybe...」との返事。
(他の車両にもありませんでした)

シャワーは諦めて、とりあえず2階建て個室寝台列車に乗車できたことを喜びました。


車内探索

こちらナイトジェット2階建て個室車両に乗車する動画です。

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ドアには車両番号(301)と列車番号(NJ467)が掲示されています。

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通路は片側に寄っています。奥が先ほどのドアです。

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それぞれの個室(上2室、下2室)への階段。

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私は1階の個室でした。
2階の方がよかったなと思いましたが、寝る時になって揺れが気になり、やっぱり1階でよかったと思いました。

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ベッドにはアメニティと水とワイン(発泡性)、カップケーキがあります。

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アメニティとしてボールペン、スリッパ、石鹸、耳栓、ブランケット、ミックスナッツがあります。

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朝食の注文表です。この中から6つ選びます。
ボールペンはアメニティの物を使用します。
記入したらドアの隙間から出しておけば乗務員さんが回収してくれます。

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こちらは食べ物、飲み物(お酒含む)、OBBグッズのメニュー表です。
慌てて飛び乗っても軽食がいただけるのはありがたいですね。

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私は既にビールなどを購入していたので何も購入しませんでしたが、今思うとブランケットやアイマスクは買っておけばよかったかも…。

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ベッドは2段になっています。つまり一室あたり2人まで利用できます。

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何かあればこちらのボタンで車掌さんを呼ぶことができます。

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ベッド横の棚は結構便利です。

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テーブルがあったり、

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引き出しがあったり、

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ハンガーが収納されていたり。

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カバンはここに入れておきました。

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買ってきたビールと洗面台。

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蓋を開けると蛇口が。お湯もきちんと出ました。

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鏡の裏にはこの個室唯一のコンセントがついています。
USBハブ充電器を持っていなかったら危なかったです。

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寝る時はこのような風景になります。

寝ていると揺れが非常に激しいことに気付きました。
しかも日本で体験するようなガタガタする揺れではなく、遊園地のアトラクションで体にゆっくりGがかかるような揺れです。

まさにこの通りです。
2階だと重心が高いのでもっと激しい揺れだったかもしれません。
いくら鉄道が好きとはいえ疲労は溜まっており、きちんと睡眠はとりたかったので1階でよかったと思ったのでした。


個室の外へ

個室の中を一通り調べたので、今度は他の設備を見てみましょう。

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2階の個室です。1階とは窓が2つあるという点で異なります。

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空いている部屋が使用済みリネン置き場になっていました。

トイレ

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2階建て車両の先端にはトイレが2つ備えられていました。

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トイレなんか撮ってどうするんだという気もしますが…一応。

簡易寝台(クシェット)

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こちらは隣の車両の簡易寝台個室(クシェット)です。
ただ横になって寝られるという点で普通の座席よりはマシです。
寝台個室に比べればプライバシーもなく快適ではありませんが、料金はその分安く設定されています。

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途中ザルツブルク駅で長時間停車していました。
寝ぼけてあまり覚えていませんが、他の列車を連結したり、早く到着しすぎないよう調整していたのだと思います。


定刻通りに到着

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気付いたら朝になり、選んだ通りの朝食が運ばれてきました。

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パンにハム、チーズ、バターを挟んでいただきます。飲み物はお茶にました。

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朝食を食べているとザンクト・ペルテンに到着しました。
冬なのでまだ暗いです。

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食後はやることがないのでベッドでゴロゴロしながら、外を眺めます。



と、そうこうしている内に終点のウィーン中央駅に到着しました。

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これからウィーンでの素晴らしい旅が始まります。


最後までご覧いただきありがとうございました。

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