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図書館司書、なぜその専門性を軽んじられるのか


図書館司書、進む非正規化 年収は正規の3割 異例のストライキ予告も(西日本新聞) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190116-00010000-nishinp-soci @YahooNewsTopics

リンクの貼り方がわからない。。。

とりあえず、書き綴っていきたいので、あとで修正したいと思っている。


私も20数年前に司書資格を取得した。

小さなころから本を読むことが好きであり、ある種活字中毒のような感じであったため、司書にあこがれるにはそう時間はかからなかった。

小学校の図書室には司書教諭が常駐していたため、休み時間ともなればすぐさま駆け付け、今日は何を読もうかと悩むのが楽しみだった。

その後、憧れる職業は変わっていくのだが、本好きは変わらなかった。

図書館で働くということはどんなことなのだろうか。また好奇心の虫がうずき、大学在学中にせっかく資格を取れるのであれば、他の仕事に就くにしても知識は無駄にならない。そう考え、大学3,4年時に講習を取ることにした。

図書館司書の仕事は蔵書の貸出・返却、書架の整理といった表面上の業務だけだと思われているのであれば、それは大きな間違いである。


そもそも司書の定義とは何か

1.司書になるためには
【司書になるための資格の取得方法について】

1)大学(短大を含む)又は高等専門学校卒業生が司書講習を修了し資格を得る。
2)大学(短大を含む)で司書資格取得に必要な科目を履修し卒業を待って資格を得る。
(→これには通信制・夜間・科目等履修を含みます)
3)3年以上司書補としての勤務経験者が司書講習を修了し資格を得る。


司書の主な職務内容

1 図書館資料の選択、発注及び受け入れ
2 受け入れ図書館資料の分類及び蔵書目録の作成
3 目録からの検索、図書館資料の貸出及び返却
4 図書館資料についてのレファレンスサービス、読書案内
5 読書活動推進のための各種主催事業の企画、立案と実施
6 自動車文庫による巡回等の館外奉仕活動の展開など

この内容を見ていただいて、何のことやらわからないと思われる方もいるかもしれない。

私も正直言って講習を受けるまで、これほど幅広い分野を徹底的に学ぶとは思っておらず、専門性の高さに驚いたのだった。

その中でも特にレファレンスサービスの質の高さは、目を見張るものがある。

今でこそインターネットの普及によって、だれでも簡単に検索できるようになったものの、この作者が著書で絶版になっているがどこの図書館の蔵書にあるか、地域の史実や地理に基づいた資料、わずかなキーワードによる調べ方など、日々の知識の蓄積がなければ、このスピード感で情報を結びつけて目的の資料を探し出すことはできないという、司書の専門性の高さを目の当たりにした。

それをあなた方がやっていくんですよ

と言われた時の責任の重さたるや、最初の講義で恐ろしさを感じ、数名が授業に出てこなくなった。

それ程、来館者の要望に応え、資料の提供を行うレファレンスというものの大変さ、覚悟が感じ取れたのだった。

また、書物に書き込みをしたり、乱暴に扱って破れていたり、中にはカッターで必要な個所を切り抜かれたりしたものもあり、そういった本の修繕方法も習った。

本を愛し、本の近くで働きたいと思い資格を取得する私たちにとって、自分本位な利用方法でかわいそうな状態で返却される本を見るのは辛さもあった。

図書館での2週間の実習では、読み聞かせや移動図書館カーでの巡回など、幅広い利用者との交流もあり、非常に内容の濃いものであった。

図書館には司書資格を所有していても臨時職員扱いであったり、同等の内容の業務を行っても賃金に差があるということも知った。

また、図書館にはボランティアの方がたくさんいる。その方たちがいなければ成り立っていかない状況にも問題があるように感じる。


本を読むことを推奨する割に、図書館で働く人を軽く見ているのはなぜだろう

本の知識だけでなく、図書館でのマナー啓蒙、蔵書の管理、日々、年代の異なる利用者に向けたイベント開催など煩雑な業務内容、そして思いのほか肉体労働でもあり、縁の下の力持ち的存在である。

ベストセラーだけが良書ということはなく、今後も守り続けていかなければならない蔵書、歴史を語り継ぐため迂闊な処分はできないこと、日本の歴史や文学を守っていくために必要な人財なのだ。

日本の大切な宝を守っていけるように、給与を半減させるなどという暴挙は即刻撤回してほしい。



図書館は人気や話題の本だけ集めているカフェとは違う

ライブラリアンとしての尊厳を保ってほしい




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