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「カメラを止めるな!」上田監督の次作試写会で未来の映画のあり方とUXを考えさせられた話

今日行った「カメラを止めるな!」上田慎一郎監督の次回作「スペシャルアクターズ」試写会で未来の映画のあり方や、ファンUXを色々考えたので、久々のnoteです。

松竹映画公式のnoteオープン記念のnoteをたまたま見て、期待せずに応募したらチケットが当たったので今日見に行ってきました。試写会自体は今まで数回しか行ったことがなく、比較対象があまりないので、もしかしたらそれは当たり前だよ、ということがあるのかもしれないです。優しい目で読んでください!

サイン入りのはがきに、Live配信、役者とのふれあいと盛りだくさん

会場の丸の内ピカデリーにつくと、入り口は多くの人で賑わっていた。入り口で受付をして中に入ると、フライヤーとサイン入りのはがきです!と紙を渡される。

ん?!サイン入り?

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普通にコピーだと思って他のはがきを確認してしまった。結果としては、書体が違っていたし、監督も800枚全部サインしたと挨拶していたので、本物だった。それにしても、800枚もサインをして来場者全員にお土産として配るのはすごい。

その後は舞台挨拶。約20人の役者達が一言ずつ順々に挨拶していった。まだ、挨拶なれしていない役者を上田監督がフォローする掛け合いが和む。主人公役を演じた大澤数人さんは10年の役者生活で3回目?4回目?の抜擢らしい。さらには広瀬圭祐も10年役者をやっていて今回のキャスティングがなければ役者をやめようと思っていたとのこと…

どの役者も個性的で映画が楽しみになる。
舞台挨拶をした20人は映画に出ている、すべてのメイン役者でそこまで全員舞台挨拶に来ることってないのではないだろうか。

そして写真撮影。主人公がやる超能力?のポーズ(写真の真ん中で左手を出しているもの)を真似して「ヤー!」と言う。私は後ろの後ろだからまあ映らないのだけれども会場にはよい一体感が生まれていた。上田監督が基本的に舞台挨拶も、この写真撮影も進行をしていたのだけれど、上田監督の人柄もきっと影響している。

ちなみにここまでの内容がすべてLINEとTwitterで生配信されていたらしい。最近では確かに生配信も増えたのかもしれないが、遠方で来れない人も巻き込むいい施策だと思った。

そして試写会が始まった。

映画が終わると、再度役者の方たちが前に出て、一言ずつコメントをしていった。映画を見たあとだと印象がまた異なる。役者の現実の人生やキャラが、映画の中の役者と被る。これは今回の映画の大きなテーマでもあり、脚本ありきの映画ではなく、役者を見てから脚本を決めたというのもうなずけるほどそれぞれの個性が全面に出ていた。

最後に会場の外で舞台挨拶をしていた全員が下の写真のように来場者とハイタッチをしていた。この形、正直2時間前まで全く知らなかった役者さんに来場者はかなりの親近感が湧くのではないか。応援したくなる、そんな気持ちになる送り出しだった。

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役者とファンと一緒に育てていく、そんな映画が将来もっと増えるのではないか

今回の試写会を通じて、役者とファンと一緒に育てていく、応援していく、そんな映画が増えるのではないかと感じた。これは上田監督がねらっているところなのだと思う。そういう意味では今回の試写会のように役者の現実があってはじめて完結する、深みが出る作品だと思う。
役者とファンの距離が近いという意味では、AKB48を彷彿させる、ファンが役者の成長をもっと見届けるようなそんな雰囲気を感じた。
また、上記にもあるが、まだ無名の役者を多数抜擢し、役者と一緒に企画し、脚本を決めている。役者本人の姿が映画中のキャラに重なり、現実と映画の境目がなくなるそんな映画だった。

一緒に育てていくという目線で見ると、今回のサインはがき、Live配信、会場出口でのハイタッチ等の施策がよりコアなファンを作るという映画に合致した良い体験だったと強く思う。

映画について

内容については詳しく触れるつもりはない。話のテンポの良さに「カメラを止めるな!」の彷彿させるような部分があって、最後まで一気に見れる映画だった。個人的には役者のリアルが垣間見えるという点で「カメラを止めるな!」より好きかもしれない。

あと余談だが、ポスターにデジャヴュ感があると思っていたが、雰囲気が私が好きなストレンジャー・シングスに似ている。80年代の映画のアメリカ映画のポスターの雰囲気。

noteの今回の施策は今回の映画試写会の目的(個人的解釈)も考えるとかなり面白い

ここまできて、今回の試写会のチケットをnoteで出したマーケティング施策がかなり面白いのではないかと思い始めた。noteユーザーが基本的に見て応募すると考えると、そのまま感想を(まさに私のように)書く可能性も高いわけで、ちゃんといいユーザー体験を作れば勝手にSNSで文章が書かれ拡散されていく。役者とファンと作っていくという今回の映画の目的(と私が勝手に解釈)を踏まえるとnoteで試写会のチケットを配ったのはすごく正解なきがする。

最近、コミュニティマーケやファンマーケのような文略がどんどんおもしろくなっていくと思っているのだけれど、noteの今回の施策はそういった可能性をより感じさせてくれた。

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