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ツンデレ息子を愛している

2歳の息子がツンデレ過ぎる。 

2歳と思えないほど、女(特に母と祖母)を掌で転がすのがうまい。

転がされているのは親族だけというところはポイントです。


ツンとデレのバランスが絶妙なのです。
ちょっと物足りないぐらいのデレをくれて、こちらが幸せに浸ろうとした瞬間にツンと突き放される。

(例)
息子は気が向いたときだけ、私の頬を両手でそっと包んでにっこりと笑ってくれる。
この時の仕草は、あたかも壊れやすいものを大事に扱うかのようで私はキュンキュンする。
こんなことを私は成人男性にされたことがない。
そしてクリックリの目で上目遣いをしたかと思ったら次の瞬間、目から星が飛び出るぐらいの強さで頬をつねってくる。爪を立てて。


あれ?今イチャイチャしてたよね。

呆然とする私を尻目に膝から降りて、アンパンマン(録画)のもとへスタスタと行ってしまい、その後は痛みで涙目になっている私がいくら声をかけても一瞥さえくれない。



ホッペにチューは1回しかしてくれない。
ギューも1回のみ。
「かわいいからもう1回やって」のリクエストには基本的に応じないという塩対応だ。


息子はずんぐりむっくりの短足で最近のモテる男の子のビジュアルとはかけ離れているから、ツンデレよりも、『クマさんみたいだけど一途に愛情を表現する可愛い人』路線でいった方が将来的にはきっといい。


ツンデレのスキルが高い息子だけれど、有効なのは親族とごく一部の優しい保育士さんだけなのだ。
将来、出会うであろう女の子達にはきっと無効だ。


だけど、私は喜んで手玉に取られる。
息子には今のうちにモテる男のように振る舞うことを満喫してもらうのだ。
私はこのずんぐりむっくりな息子の母親なのだから。



頭突きをされて流血しても、失明するぐらいの踵落としをされても、おでこにハナクソをつけられても、生意気な口をきくようになっても、ウザがられるようになっても、成績が例え悪かったとしても、恋人を優先させるようになっても、実家になかなか帰って来なくなっても、私は死ぬまでこの太った男の子を愛し続けることを宣言します(誰に?)。


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