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医療費が高額になったときに一部が返ってくる高額療養費制度とは

「高額療養費制度」って知っていますか?

私、聞いたことはあったのですが、説明を読んでもいまいち理解できていませんでした。
でも今回、実際に両親の入院費で高額療養費制度を使ってみて、制度の概要と使い方を理解できました。

実体験を踏まえてできるだけ分かりやすくご説明します。

■ 高額療養費制度とは


高額療養費制度とは、入院などで医療費が高額になった場合に、その一部が戻ってくる制度です。

たとえば、2週間の入院で10万円を支払ったとします。
自己負担の上限額が6万円だった場合、後日4万円が銀行口座に振り込まれます。
つまり、実質的な負担は上限額の6万円に抑えられることになります。

※入院時の食費や差額ベッド代等は対象外です。
※自己負担の上限額は年収によって変わります。複雑なので詳しくは厚生労働省の資料でご確認ください。

■ 申請の流れ


基本的な流れは下のとおりです。

① 病院で支払いをする
② 高額療養費申請手続きのご案内が郵送されてくる
③ 案内の通知・健康保険証などを持って役所で手続きをする
④ 高額療養費が振り込まれるのを待つ

① 病院で支払いをする

まずは通常通り病院でお金を払います。
後日申請するときに領収書が必要なので保管しておきましょう。

② 「高額療養費申請手続きのご案内」が郵送されてくる


「高額療養費申請手続きのご案内」は、自治体によってフォーマットは異なりますが下のようなものです。

案内は1か月分につき1通なので、もし入院が2カ月以上にわたった場合は、全部のご案内がそろってから手続きをした方が1回ですむので楽ちんです。

③ 案内の通知・健康保険証などを持って役所で手続きをする

申請に必要なものは下のものです。
親の分の申請を子供が代理ですることも可能です。

  • 国民健康保険証

  • 医療機関の領収書

  • 振込先の分かるもの(通帳・キャッシュカードなど)

  • 届出人の本人確認ができるもの(マイナンバーカード・免許証等)

  • 世帯主および受診者のマイナンバーカードまたは通知カード

④ 高額療養費が振り込まれるのを待つ

手続きが完了したら指定の口座(世帯主の銀行口座)に振り込まれます。
支給額は③の手続きのときに教えてもらえるので安心です。

ちなみに私の場合は、3月下旬に手続きをして、支給日は4月末と言われました。

■うちの両親の場合


年金収入だけのうちの両親の場合、自己負担の限度額は57,600円でした。
支払月と支払額は仮のものです。

8月:支払い170,000円ー上限額57,600円=支給額112,400円
9月:支払い120,000円ー上限額57,600円=支給額62,400円
10月:支払い120,000円ー上限額57,600円=支給額62,400円
合計237,200円

※入院時の食費や差額ベッド代等は制度の対象外なので、支払額には含まれません。
※支払額は世帯で合算になるので、父と母の支払額の合計額です。

■ おわりに


高額療養費制度、使う前は「なんだかよくわからない制度だなあ」と思っていましたが、実際に使ってみると案外簡単なものでした。

でもこの制度を知らずに何も手続きをとらないと、お金は戻ってきません。
せっかく使える制度なので、医療費が高額になる場合はぜひ活用しましょう。

高齢のご両親はこういった手続きが億劫になる方も多いので、こういうときこそ子供の出番です。
両親が制度をうまく使えるよう、ぜひサポートしてあげてくださいね。

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