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うつ病の母の回復を見て思う、人と話すことの大切さ

私の母はうつ病です。

昔からよくなったり悪くなったりを繰り返していたのですが、ここ6、7年はずっと悪い状態が続いていました。

掃除や料理などの家事はほとんどできなくなり、外出も一切していませんでした。
風呂にもほとんど入らず、食事はコンビニ弁当ばかりでした。

そんな母の様子を、息子である私は当然知ってはいたのですが、どうしたらいいか分かりませんでした。

私は、少しずつ母のところに行かなくなりました。
母のことを、見て見ぬふりをしていました。

気付いた時には手遅れでした。

家の中はゴミだらけでもはや手がつけられない状態になっていました。
母は立ち上がるのにも苦労するようになっていました。

そして、母は2カ月以上入院することになりました。

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そんな母ですが、退院後は見違えるほど元気になりました。

そのいちばんの理由は「人と話すようになったから」だと思っています。

以前の母はまったく外出せず、ずっと家でテレビを見ている毎日でした。
日常的に話す相手は父(母にとっての夫)くらいで、後はたまに実家に行く弟や私と少し話をするくらいでした。

退院後は毎日ヘルパーさんが家に来てくれるようになり、週に2回デイサービスに通っています。
そこでケアマネさんやヘルパーさんと話をし、交流するようになったことが母を変えたのです。

ケアマネさんやヘルパーさんと日常のささいなできごとやお互いの思い出話をするようになりました。
そういった生き生きとしたコミュニケーションが母の心を支えてくれているのです。

母がスーパーで自分で買い物をする姿、掃除をする姿を見ることができる日が来るとは、少し前の私なら信じられなかったことです。

ケアマネさん・ヘルパーさんにはいくら感謝しても足りないくらいです。

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ケアマネさん・ヘルパーさんは介護のプロです。
入浴や排泄をサポートするスキルはもちろん、料理や洗濯などの家事能力もめちゃくちゃ高いです。
そして、なんといっても高齢者の心に寄り添うスキルがすばらしいです。

うつ病の母の様子をいつも気にかけ、元気そうに見えてもあまり無理をさせないように気をつかいながらコミュニケーションをとってくれます。

また、掃除や洗濯などはヘルパーさんが全部をやるわけではなく、母ができることは母にやらせるようにしてくれています。

そのあたりの心配りとコミュニケーション力が、もう本当にすばらしいのです。

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もちろんケアマネやヘルパーと話すだけでうつ病が完全に治るとは限りません。
母の場合も、まだ完全にうつ病が治ったわけではありません。

でも、やっぱり人と人とのコミュニケーションって大切だなと思います。
母の話し相手になってくれる人ができたというだけでも、訪問介護とデイサービスをお願いしてよかったです。

この出会いに感謝して、これからも末永くお願いしたいです。


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