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可観測〜2023年5月の詩〜

今日は久々に横浜の方まで。友人の結婚を祝うめでたい日なのですが、その日にこの詩を読み返すと(自分で書いておきながら)辛い気持ちになります。
今こうしていられる基本的な幸せを意識的に感受しようとするのは、そうでない状態を見て胸を撫で下ろしているようで好きではないのですが、それでも噛み締めなければとも思います。
説明書きを見直すと書いていないのでここで補足しますが可観測性とは制御工学の用語です。線形代数がここで役に立つのかという工学部生の納得ポイントの1つですね。
可制御であるのは少ししんどいけれど、可観測ではありたい人間関係。できるだけ、長く、遠くと思います。SNSがあることでしやすくなったでしょうか。

そんな詩をよければ読んでみてください。
毎日2023年の月詩を公開しています。
このコンセプトで詩を書くイベントも開催中ですのでHPをご覧ください。

また、注意書きについてはこちらの記事をご参照ください。説明部分は全文公開すると電子書籍を購入してくださった方に申し訳ないので便宜上有料にしています。

可観測

1秒10秒100秒1000秒10000秒100000秒100000秒
未来を観測せよ
DATA EXIST/DATA LOST
両方見えるからこそ、あとは濃さの勝負である

互いに観測し合う
薄いと寂しくなってしまう
だから1秒を大切に
濃いと期待してしまう
だから1秒を大切に

∞秒などないから美しい
その後は宇宙の死を寝て待て

著作より

毎年、若い知人が1人は亡くなっているような気がする。海難事故、行方不明、自殺、病気など。病気、自死。今年の場合はまさかという方だった。私にとってとても輝いて見える方だった。おそらく自殺だと、別の方より聞いた。その方とは直前までやり取りをしていた。その方のイベントにも参加したし、ちょうど私の趣味の名刺をデザインしてくださっている最中だった。デザインの選択について迷い、どう思いますか?と聞いて悩んだ。そして返信が来なくなった。時はすでに遅し。
 もう少し早めに、デザインを私が決定していたら、その方が作っていただくまでその人が生きていてくださったのではないかと傲慢だが脳裏をよぎってしまった。あまりうまく言葉にはならないがそんなことを考えるべきでもない気がする。彼女のパソコンには私の名前がどのようにカードになっていたのだろう。
 婚約者と同棲していたと聞いた。余計にやりきれない思いになった。ご冥福をお祈りします。

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