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【読書記録】光のとこにいてね(一穂ミチ)

社会に出てみたらわかる、結婚したらわかる、人の親になったらわかる……そういう予言じみた言い回しは卑怯だし、親が子に使うのは呪いに近いと思う。子どもはいつか親の人生をなぞるミニチュアだとでも言いたいのか。

(作中より引用)

約460ページものボリュームを感じさせない
疾走感に溢れた作品でした。

4月に発表された #本屋大賞 では、
結果  第3位とのこと👼👼
高評価にも納得の、満足感がある長編小説!

一穂ミチさんの作品は
#パラソルでパラシュート
#スモールワールズ
を読んだことがあるのですが、
どれも全然違った物語で
毎回楽しく読ませて頂いています📖´-


今作はガールミーツガールミーツ的展開で
2人の少女が出会うところから
物語が始まっていきます。

この2人の目線が入れ替わりながら
語られていくのですが、
彼女らの距離感が言い表せないくらい
不思議で強い関係性で、魅力的。

恋人でもないし友達と言うのもなんか違う…
なかなか難しい関係性だと思うのですが
そこはさすが、一穂ミチさん。

すごく鮮やかで丁寧な描写が
読者を置いてきぼりにすることなく紡がれ、
気付けば物語にどっぷり浸っていました。


既に言語化されている関係性に
無理やり嵌め込むのではなく、
この2人だけの関係性がある。

さらに言うと本来 人と人の数だけ
関係性は多様であるはずで、
私たちもそうなんだよなあと
ふと、気付かされる作品でもありました。

ま、色々書いたけど本屋大賞3位ってことで
当然のように面白いから(突然の丸投げ😂)
ページ数と分厚さにはビビるかも知れませんが
恐れず手に取ってみて欲しいな〜と
思いました!!🕊🕊

読者までわくわくしてくる
ラスト数ページも最高でした✌️

私はこの先子どもを産むかもしれないし産まないかもしれない、そのどちらもあなたとは無関係な私の人生の物語。

(作中より引用)

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