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リン、リン酸、リン脂質の違い

 先日、授業で小テストをした際、リン、リン酸、リン脂質を混同している解答が数多く見受けられました。
 そこで、わかりやすい図表を見つけたので紹介したいと思います。


細胞の分子生物学(第4版) ニュートンプレス より引用・改変


 上図は、リン脂質の中でも代表的な「ホスファジルコリン」の分子構造を示した図です。
 リンは元素であり、上図の「P」の部分がリンです。
 リン酸は、上図の草緑色の部分をいいます。生化学では、リン酸とは通常「リン酸基」を示す場合が多いです(無機リン酸(H3PO4)の場合は「Pi」と示されます)。
 リン脂質とは、上図の水色の部分を指します。つまり上図でいえば、ホスファジルコリンの分子全体を示すことになります。

 リン、リン酸、リン脂質は、文字は似ていますが全く別の構造を指していることがわかると思います。間違わないようにしましょう。

 

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