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【あれこれ】20年前の自分へ


これは刺さる。鬱々と、イライラとしていた自分も、いつかどこかへ繋がるかな(スタッフ・古川)




君は、4ヶ月前に友達に腹を割って悩みを話したところ、それを周りの同級生に言いふらされ、みじめな人間だとバカにされ、その他あることないこと噂を流された後、1ヶ月間部屋にひきこもり、それでも卒業するため高校に通い続けているところだと思います。
嫌な奴と鉢合わせないように朝早くに登校しチャイムと同時に下校し、そいつらを殴ってやりたい気持ちを抑えながら、また登校の途中で高校ではないところに行ってしまいたい気持ちを抑えながら、よく3ヶ月間通いました。残り数ヶ月、自分の気配を消して、どんなことにも反応せず過ごせば、高校を卒業し楽しい日々を取り戻せると思ってがんばっていることと思います。

でも実際はうまくいきません。第一志望の大学に合格しますが、たった2ヶ月で不登校になります。1年ほど、ほとんど誰とも会話せず、人の目を見ず、気配を消して過ごすと、新たな環境で友達をつくることが難しくなります。あのがんばって耐えた1年間はなんだったのか、耐えない方が良かったのかもしれません。多くの人は、未来のために今我慢することを選びますが、そうではない姿勢もあると知ったのは今から5年前くらいに本を読んだ時でしょうか。
けれども、昔の友達に支えられ、(気づかないと思いますが)家族にとても支えられ、君はもう一度楽しい時間を取り戻すために地道な訓練を開始します。コンビニの店員さんを相手に人の目を見て話す訓練や、ネットで調べた雑談が続けられるようになる訓練を、1〜2年続けることによって段々と友達をつくれるようになります。そして別の大学に入り直し、ゆっくり時間をかけて、10年くらいかけて、疑うことよりも信じることの多い生活を送れるようになります。自分の経験を、信頼できる人や初対面の人にも難なく話せるようになります。むしろ、この経験がなくては、今の楽しい時間はなかったと思えるようになります。

いま、奥さんと2人の子供を含む4人家族で、住み心地の良いマンションに住んでいます。多くの人が解決しなくてはと思っている社会課題を解決するため、会社の同僚や国内外の取引先と日々真剣にがんばっています。
会社外で知り合った友達や昔からの友達と定期的に会い、笑いながら食事をし、時には家族同士で遊んだりもします。うまくいかないこともありますが、他人と比較することなく、何をしたら自分が楽しく居られるのかをよく理解し、希望をもって日々生きています。RADWIMPSの"億万笑者"で歌われているように、「もっと違う笑い方を」できています。

最後に、社会人になってからもひきこもってしまいたい、現実から逃避したい、と思うような出来事はあります。これまで3つほどですかね。でもこの経験からすればマシだなと踏ん張れます。何があっても生き抜くと覚悟を持てます。たぶん、これから数十年でコンピューターの技術等が発達し職に就くのが難しくなり、過去よりも平和を維持するのが難しくなり、ヒトが生きづらい地球環境になっていきます。それでも生き続ける、家族を養っていける自信を持てます。
君が今している経験は、今思えばお金を払ってでも経験したいことでした。そう思えるまで、あと10年ほど勇気を重ねて生き続けてください。
最後にアドバイスを。好きな著者を見つけてください。本があなたの力になります。





○寄稿者募集!

不登校ラボでは、連載【あれこれありましたが、】をnote内にておこなっています。

ここは、人生のはやいうちにつまづいてしまったさまざまな人が集まり、創作や出会いを通じて当時をもう一度ふり返る人生の研究所。かつてかかっていた”もや”を、いまのあなたが観察するところです。

寄稿連載【あれこれありましたが、】では、当時行きづまっていた私たちがいまどうやって生きているか。あれこれありましたが、よろしくやってる方々の日常や思考を寄せてもらい、連載しています。

読者からも寄稿作家を募集しています。学生時代に挫折をもつ人(不登校経験がなくても構いません)、学校に行きたくなかった日が1日でもある人、自分の文章をこの場で書いてみたいと感じる方は、ぜひ、スタッフ古川までご一報いただけますと幸いです。たくさんの方々のご参加、お待ちしております。
メール:kansinken723101659@icloud.com

企画の詳細は以下記事から↓
https://note.com/futoko_rabo/n/n787d569fca3b

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