唐突な次回デートの誘いは危険

想像してみてください。

とある男性が、気になる女性との初デートを実現し、雰囲気のいい素敵なお店で二人きりのディナーを楽しんでいます。

（デートとしては可もなく不可もなくで、特段大きなミスはしていないはず。でもなぜかいまいち盛り上がりに欠ける。。なんでだろう。。）

そんな風に男性が考えていた折、たまたま彼女が映画の話に良い食いつきを見せ、しばらく映画の話で盛り上がりました。

（よし、映画の話でめちゃくちゃ盛り上がってきた。これなら大丈夫だろう。映画に誘ってみよう！）

そんな風に思った彼は、次回のデートの約束をとりつけるために切り出しました。

彼　「じゃあさあ、よかったら今度一緒に映画でもどう？」
女性「えーっと、そうだね。実はちょっと最近仕事忙しいから、また今度予定わかったらすぐ教えるね！」
彼   「。。。」

残念ながら、その後彼女と映画に行くチャンスは訪れませんでした。男性はとても落ち込む結果となりました。

何がいけなかったのでしょうか？

実は、次のデートの打診は状況によっては繊細なアクションです。

もちろん、彼女が完全にあなたのことを気にいっている状況であれば、特段考える必要もありません。

ですが、正直どちらとも言えない、成功するか未知数、という状況ではいったん冷静になって、少しの工夫が必要になります。

決して一か八かで玉砕されることがないようにしてください。

一貫性の法則

今回は様々な方法の中から、個人的に使い勝手がいいなと感じているワザをお伝えします。

人は、一度やると決めたことや人に宣言したことを、一貫性をもってやり遂げようとします。この心理効果を「一貫性の法則」といいます。

一貫性の原理は多くの人が持っている傾向であり、知らないうちに行動に影響を与えています。ここではこの法則を利用した技術の一つとして「Yes セット」をご紹介します。

「Yesセット」とは、最終的に自分が最も叶えたい大きな要求を通すために、その前にいくつかの小さなYesをとりつけて、相手からYesを引き出しやすい心理状態に誘導するテクニック

個人的にも、過去プロジェクトで多くの人と関わってきましたが、その際にもこのテクニックが役立ちました。
例え簡単な要求でも、一度その要求に応じてしまうと、その後の要求についても一貫性を保とうとして、筋の通った行動をとりたいという心理が働きます。これを利用します。

先ほどの例に応用すると、次のデートの実現の可能性は一気に上がります。

彼　「確か映画のジャンルだと、恋愛ものが一番好きって言ってたよね？」
女性「そうだね〜」(Yes①)
彼　「俺あんまり恋愛ものみないけど、時々見るとすごく楽しくてハマっちゃうんだよね。なんかあのキュンキュンする感じがいいよね？」
女性「わかる〜そうだよね。」(Yes②)
彼　「だよね。でもさあ、コロナになってからNetflixとかでみる機会がすごく増えたけどさ、たまには映画館でみたくなるよね。」
女性「確かに」(Yes③)
彼　「じゃあさあ、よかったら今度一緒に映画でもどう？」
女性「うん、いこっか！」(1番欲しかったYes)

以上のように、あえていくつかの階段を設けて、大きな要求に向かって上っていくイメージです。慣れるまでは、確実にYesをとっていくための小さな要求についてあらかじめ幾つかのパターン準備しておくことをおすすめします。

慣れれば簡単にできるようになるので、是非練習してみてください。

士業の先生方だからこそ注意して欲しいこと

ただし、ここで注意いただきたいことがあります。

それは、このYesセットの大切な点は、あえて階段を設けることであり、そのために、あえてわかり切った質問を意図的に付け加えているということです。

頭の回転が早い先生方だからこそ、

「こんなこと言うまでもなく伝わってることだろう」

と見切ってしまう恐れがありますが、端おってはいけません。これはロジックの問題ではなく、あくまで「一貫性の法則」という心理効果を有効に使うためのものです。

最も通したい要求を通すまえに、３〜４個の小さなYesを着実にとっていきましょう！効果は絶大です。

もちろん悪用してはダメですが、本当に勝負の時、例えば自分の家やホテルに誘うなどという時は、特に有効です。

是非正しく使ってみてくださいね♪

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