見出し画像

自由が丘 ネコ日記 「ノラ子たちに束の間の暖かさを。 」

雪の日からフリースを敷き詰めたベッドを用意して以来、キョロたん、クリボーはうちの庭にかなりの時間、長居をするようになりました。

うちの庭は猫の通り道にもなっており、基本は長居出来ないのです。そこまで平和では無いと言いますか。ですから、いつもごはんは短時間に、日に何度も通ってきます。いや、どこかの家がごはんを差し出すことがあれば、うちには日に一度になることもありました。ベッドを出しても無駄だなと。。。そこに来ての大雪で、一瞬でも暖を取らせたいと、ベッドを緊急に準備したのです。

ホカロンを敷き詰めた上に寝るクリボー
重い雪が降り始めて、大慌てで植木を避難させています。これが実に大変だった。

すると、キョロたんもクリボーも最初はベッドから距離を置きますが、やがて座りこみ、時には深く寝てしまうようになりました。僕は、どこかでごはんを食べやしないかとか、事故に遭いやしないかとか、心配をしていましたが、そうなのです!ここに居させるようにすればその心配ごとも軽減していくのだと気づいたのです。

うちには10匹くらいのネコがやってきます。ごはんを出しっぱなしにしませんから、半数のネコはここに立ち寄ることはしません。しかし、残りの半数は窓の前でじっと待っていることがあるのです。不思議と言えば、不思議な話で、キョロたんもどうやって、この家からごはんが出てくるので、窓の前で待てばいいと気がついたのか。謎なのです。それがネコ界に広まってもいます。

いつものキョロたん。本当にどうやってここでごはんがもらえると分かったのか謎。

ご近所の玄関先でも、ネコベッドを出し、保護されている家がありました。
このnoteにも書きました、近所の玄関先に住み着いたノラ子

顔が半分ほど隠れるくらいのダンボールベッドで玄関で寝ています。ある時はカラスがごはんを食べに降りてきたり、道沿いの家ですので、クルマの通りもあり、危険ではあります。僕も気になり、通りすがりにいつも覗くようにしていました。
ダンボールから覗く耳を見て、あぁ今日も大丈夫と思うのです。
通りすがりの親子がネコちゃんがいると騒いでいたりします。人の目を届くようだから、まぁ問題は無さそうと、、、。

今はもういなくなった玄関先が寝床だったノラ子

そして、つい先日のこと、坂を登っていると、目の前にあの玄関先で寝ている子がいます。え?こんなところまで来るのかと考えましたが、まぁ半径500mはノラ子は普通に移動しますので、こんくらいは来るかなとも思ったのです。そのノラ子を見送り、駅に向かういつもの家の前、そこに張り紙がありました。
読むと、「ここの野良猫にエサを与えないで下さい。エサを与える人は不法侵入で警察に届ける。」とあります。あぁこりゃまずいことになったと。昨日まで置いてあったダンボールベッドやノラ子用の食器類。一切が無くなっています。
あぁあのノラ子は居場所が無くなったのかと。うーん、非常に残念。かといってうちにはキョロたんとクリボーがいるからなあ。

ノラ子は保護者の気まぐれに翻弄されて、居場所が無くなったり、それで命を落としたりするのです。あの玄関先では高齢のおばあさんが日々、ノラ子の世話をしていました。が、誰かが玄関先にまで入って、ノラ子にごはんを与えていた。善意なのかもしれませんが、確かに不法侵入で、家主にとっては平穏ではありません。なんとも儚いというか、ノラ子ならばこうなって仕方が無いのでしょうか。

キョロたんにも自分のベッドが出来ました。
クリボーにこのベッドが横取りされると、キョロたんはクリボーのベッドで寝ています。

丘の中腹の家は裕福な家が多いのです。どこかの家に保護されないかと思うのですが、どの家にも先住がいそうです。しかも巨大なワンコとか。
僕も行きがかり的に始めてしまった保護猫活動。どうにも止められなくなってはいますし、動物たちの命の重さも身に染みてわかってはいるつもりです。

ベッドに眠るキョロたん、クリボーを見て、1秒でも長く寝ていて欲しいと考えてしまいます。その先のことは考えても答えは出ません。今、出来ることを最善と思ってするしか無いのです。

大雪の日から頻繁にうちに来るようになっている、クリボーとキョロたん。周りのうちも寒くなって、ごはんをあまり出さなくなったのかもしれませんし、その家の人が風邪などひいたりしているかもしれません。人間に翻弄されるノラ子。保護猫センターに2度捨てられた子がいましたが、そんな目に遭ったノラ子は人間不信になっていました。(実はその子は大回復しているのですが、この話は後日。)
ネコがかわいいからだけでは済まされないのです。今日もなんだか悩んでいます。

僕に甘えたいのか、はたまた背中が痒いのか。クリボーさん。

この記事が参加している募集

猫のいるしあわせ

サポート頂きました費用は、全て野良子たちに還元されます。日々の食事、健康管理のための医療費。人間の勝手から外で生きることを余儀なくされる彼らを少しでもサポートするよう活動しております。