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キャッシュレス生活を経験している若者は3人に1人、7pay問題による影響は限定的!?

こんにちは、未来を数字にプロジェクト「若者の初体験」あれこれの調査結果ご報告です。

本日のテーマは、若者の「キャッシュレス決済(小銭なし生活)」。

7payの不正アクセス問題は、”さぁ、キャッシュレス生活へ”と大きく舵を切りはじめた社会の動きに水を差すカタチとなってしまいました。

しかしながら、時代が変わり、若者の価値観も大きく変化、国民の現ナマ信奉は大きく崩れ去りつつあります。

だからこそ、中長期的に見てキャッシュレスな社会への移行は、もはや避けて通ることはできない気がします。

さて本日は、そんなキャッシュレスの利用実態についてまとめてみました。

既に『スマホがあれば何でもできる』という社会になっており、トレンドに敏感な若者ほどスマホファーストなライフスタイルを送っています。

ただ7payのような不正アクセス問題から、そのリスクも改めて浮き彫りになった中、若者たちはキャッシュレス生活にどのような態度をとっているのでしょうか。

まず若者のうち、全体の32.7%、すなわち3人に1人程度が、がこれまでにキャッシュレス生活(小銭なし)経験済みとなっていました。

気になるのは、「今は違う」、あるいは「もうやめようと考えている」という若者がどれだけ存在するかですが、前者は全体の7.3%、後者は6.6%となっていました。

おそらく、もうやめようと思っている若者は、時間の経過とともに気持ちが変化、実際にやめる若者はそこまで多くないと推察され、思ったほどキャッシュレス離れは進んでいない印象です。

一度便利さを知ると、多少リスクを感じていても、利用を続ける傾向にあるのかなぁと考えます。

また未経験者で、今後のキャッシュレス生活へ関心を示しているのは全体の15.2%で、このうち6.3%は1年以内を想定していました。

続いて性別、年齢区分別、居住地別でも整理を行いました。
結果、いずれもキャッシュレス生活の経験の有無についてのみ傾向の違いをみせていました。

性別では、キャッシュレス生活の経験者率が男性>女性です。

年齢区分別では、他の項目の結果と同様、すなわち年齢階層が高くなるほど経験者率が高くなりますが、35-29歳層をピークとし、30-34歳層ではやや低くなっていました。

そして居住地別では、キャッシュレス生活の経験者率が首都圏居住者>近畿圏居住者となっていました。
こちらは、交通系ICカードの利用普及との関係性が大いにあるのではないかと推察しています。

日々の生活の中で「ぺ●ペイ」「楽●ペイ」「ファ●ペイ」などのPRを、たびたび目に、あるいは耳にするようになりましたが、裏を返せばそれだけまだまだ浸透していないってことなのでしょう。

政府も消費増税の機会を利用してキャッシュレス社会を推進しようとしていますが、皆さんはどの程度キャッシュレスが進むと思いますか?

未来企画室では、日々の買い物はキャッシュレスで、それ以外は従来通りの銀行引き落としもしくはクレジットカード払いと、日常、非日常、あるいは決済金額で決済方法を使い分けるスタイルになっていくんだろうなぁと推察しています。

いずれにせよ現金を持ち歩くようなライフスタイルはレトロなものとなり、大きな財布や小さな小銭入れを持ち歩くようなことはなくなっていくんでしょうね。

今春、矢野経済研究所 未来企画室は新プロジェクトを始動しました。 『未来を数字に』をコンセプトに、独自の切り口で、今はまだ数値化されていない未来の価値や潜在価値などを、あれこれ数字で表現していきます。