20181116畑

草を食む

おなかがいっぱいだ。
おなかの中には
草がいっぱい詰まっている。

最近は
そこら辺に生えている草ばかり食べている。

「夕飯なにしよう?買い物に行こうかな?」とおもったら
財布の代わりにザルとはさみをもって
雑草だらけの畑にでるのだ。

きょうは
そこらに生えてきた雑草蕪の葉っぱをたくさんとって
キノコやお麩と一緒にすき焼き風にした。
その辺にはえているニラとネギもいれた。

雑草として嫌われているサシグサは
実はとってもおいしい。
それは天ぷらにした。

まだまだある。
ヨモギや桑、三つ葉にオオバコ、
サツマイモの蔓と葉、ハンダマ、セロリ
バジルやミントなどハーブ類、、、
その辺にある草を
とっかえひっかえ料理すれば、
この季節は野菜を買わなくても
生きていけるのではなかろうか。

豊かな季節がやってきた。

おなかのなかにつまっている草たちは
やがて消化されて
必要なものは身体に吸収される。
その残りはうんこになって身体の外にでる。

せっかくだから
いらなくなった草の残りは
本当は土に返してあげたい。

冷たい陶器の器に落として
水で流してそれをまとめて
大量の電気を使って処理するなんて
不自然だし草がかわいそうだ。

草をたべて吸収して
身体がいらないものは
土に返す暮らしができたら
わたしはイキモノとして
もっと生きている感じがするのだろうなあと思う。

わたしは
イキモノでいたいのだ。

すこしずつ
すこしずつでも
近づいてゆこう。

それにしても。
ヒトはどうしてこんなに
イキモノから遠くにきてしまったのだろう。

遠すぎてなかなか姿がみえないよ。

*ふやよみ あおきさとみ*

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