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PERFECT DAYSがよかった

PERFECT DAYSを観に行ってきました!
映画館に映画を観に行くのは
2年ぶりくらい…とても久しぶり。

すっごくよかった!!
美術館で好きなアートを時間を忘れて
見入ってしまうような没入感を感じさせる
感覚的な映画だった。

粛々と描かれる日常の中に見える
役所広司さん演じる平山の人柄に
常にうっすら涙ぐんでいた。
この映画のタイトルに
PERFECT DAYSとつけるのが
素晴らしい!
感想を言葉にするのが難しいけれど、
心が常に動かされているのを感じていた。
あえて言葉にするなら、
生きていく上での哀愁、寂しさ、優しさ、温かさが入り混じったような気持ちを感じ続けるような感覚だった!

平山の過ごす環境や性格は違うのだが、
真面目で穏やかな温かさが父と重なる部分があった。
父は専門知識と技術を駆使する仕事に
長年真面目に取り組んでいて
ものづくりではないが職人的な側面があった。
私が無意識に職人的な仕事観に憧れがあるのは
父の影響だったのかもしれないと
平山を通して気付かされた。おもしろい!

そして、私が映画を観るのは
自分が過ごす日常のイメージを深めるための
インスピレーション探しというところが
理由のひとつだと感じる。

簡単にいえば、
ごっこ遊びに近いのだけれど、
自分が日常で感じる感覚や行う行動が
映画のシーンとリンクするときに
自分の感覚のイメージが深まって俯瞰で見える。

子供の頃から、となりのトトロのきゅうりをかじるシーンに合わせて、私もきゅうりを用意してかじって観ていた。
サツキのようにヘタをかじり捨てて食べたり、
メイのように不器用に大きな一口で食べたり。
そうやってサツキやメイになりきって
きゅうりを食べる行為は普通に食べるよりもイメージが膨らんで楽しかった!


PERFECT DAYSのシーンだと、
朝起きて空を見上げて少し微笑んだり、
今日あったことを思い出しながらお風呂に口まで浸かったりするそんなささやかな行為を
私は平山をイメージして行うことが
これからあるんじゃないかと思う。
自分は今こうしてるんだ、こんなことを感じているんだ、あの映画のあのシーンと同じだ!と
イメージできることで楽しさが増したり、その記憶が心に深く残ったりする。

音楽や映画やアートって
潜在的な感覚に刷り込まれていくから、
そこで得たイメージを持つことで、
ただの日常がより深みを増して感じられる、
そんなためにあるのかなーって
思っている。

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