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「I起点」の編集方針を、「Our視点」にアップデートすることの強さ

soarさんとサイボウズ式でイベントを実施した。イベント内容は、こちらのTogetterをどうぞ。

soarを立ち上げた工藤さん。立ち上げ当時は貯金を切り詰めて、メディアを運営していた。いまは600人を超える寄付サポーターがいる。工藤さんの思いがメディアを形作り、読者が応えている。

工藤さんは編集長として、書き手とのやりとりもしているそうだ。書き手に対して、「この原稿には魂を込めているか?」を問いかける。魂を込めた原稿は、情報ではなく、感情を伝達するものになるはず。

感情は1次情報でその人だけのもの。情報は二次情報で、複製可能。感情をあらわにする記事だからこそ、soarの原稿は読み手に届くのだろう。

編集方針を「I」から「Our」にアップデートする

このイベントの中で、ぼくがもっとも印象に残ったのは、編集方針の作り方だ。

編集方針は、工藤さんが作った初期のものから常にアップデートされているそうだ。

例えば、soar理事の鈴木さんが工藤さんに編集方針をインタビューして、まだ言葉になっていなかったところを言語化する。

そうしてできた編集方針は、soarの新しいメンバーが来た時にワークショップを実施して、伝えている。

ワークショップは、参加者に考えるきっかけを与える。自分ごととして編集方針が腹に落ちた時、メディアはより強固になる。これが自然とできているのだとしたら、強い。

soarの編集方針は、メディアやチームの状況に応じてアップデートされていく。しかも、編集長の思いを押し付けるものではない。チームのみんなが当事者意識を持って、編集方針を自分たちのものにしようとしている。

「I」起点で作られた編集方針が、「Our」に変わっていく瞬間が、何度もあるのだろう。

こういうチームは、やっぱり強くなる。今いるメンバーで最強のチームができる可能性を秘めている。

編集方針は編集長が作るもの、だがアップデートされていってもいい

ちなみに、編集方針は、編集長が作ることが一般的だろう。僕もこれまで、メディアで編集方針を作ってきた。

そして、それを100パーセント、編集部に浸透させられればどんなに素晴らしいことだろう。

同時に、編集方針を言葉にするまでの思考のすべてを、みんなに100パーセント伝えきることは、至難の業だとも思っている。

みんなが編集方針を通じて、どうメディアの仕事を自分ごとにしてもらえるか。編集方針は、メディアを運営する上でのチームのよりどころになる。判断で迷うところがあれば、編集方針が頼りになる。それぐらい、大切なものだ。

だからこそ、企画を作る過程、編集会議、ふだんのコミュニケーション、いろんなプロセスで話をすること、思いを交わすこと考えている。

その中で、みんなが編集方針を解釈し、自分の言葉で話せるようになれば、最高じゃないか。編集方針は、やっぱりour視点であるべきた。

そんなことを考えたsoarさんとのイベントだった。いいチームづくりには、みんなの働きかけが欠かせません。

当日イベントに参加したサイボウズ式第2編集部のみんなの記事


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