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新種のimmigrations 「猿楽祭・D棟裏半地下 人生相談所」 2日目

新種のimmigrations、そして「D棟裏 半地下 人生相談所」とは

ー新種のimmigrationsとは
Soup Stock Tokyo、giraffe、PASS THE BATONなどを展開する遠山正道さんが立ち上げる新事業、サブスク型の幸せ拡充再分配コミュニティ『新種のimmigrations』(通称・以下:イミグレ)。

コミュニティを「あたかも小さな国」に見立て、会費をプロジェクトや、代官山や北軽井沢の拠点などに投じて、「自律した経済と幸せの新しいカタチを希求する」集まりです。メンバーは「国」の「住人」です。

ー「D棟裏 半地下 人生相談所」とは
代官山ヒルサイドテラスで行われる猿楽祭(さるがくまつり)への、イミグレとしての出し物。相談予約のための告知サイトには、このように紹介されています。

代官山ヒルサイドテラスを中心とした猿楽祭。
D棟の裏、祭りの範囲から隔離されたその半地下。
そこは、新種のimmigrations が待つ人生相談所。
相談人が訪れる。被相談人は、甲乙二名体制にて相談に望む。

相談人が人生相談を開始する。
甲が応える。次に、乙はその甲の意見の逆、或いは別の視座を持って相談に切り込む。甲と乙は、しばしば相談人の人生の為に、争っている。
人生の為の時間は概ね二十分。人生相談料無料、ないし酒一杯。

1日目は生憎の雨。
しかし、水を刺されるというよりは、雨降って地固まるでした。

そうして臨んだ2日目のおすそ分けです。ちなみに2日目は20組以上の方がお越しくださいました(1日目の12組と合わせると、ほぼ告知していないにも関わらず、2日で30組以上の方にお越しいただいたことになります)。

相談開始まで

今日は予約サイトPeatixの12コマが完売。天気も良いので飛び込み相談もあるかも…ということ、Peatixから予約された方の相談内容を踏まえ、相談者の担当を決めておくことに。これでスムーズに動けたと思います。

遠山さんが来場され、「人生相談所」のシャツをサッと羽織られ、パッと朝礼に。「この人生相談所はアートだ。甲乙の関係などをはっきりさせるなどして、大地の芸術祭を目指そう」と控えめなトーンで、目標を示されました。

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さて、開場

天気もいいので被相談者(イミグレメンバー=住民)もヒルスタ(相談会場)にこもらず、みんな、表に出たり、チラシを配りに行ったり、猿楽祭を見たり。

チラシ配りがてら外に出たら「中世の音楽隊のまちあるき」に遭遇。

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ちなみに住民にはいろんな方がいます。一緒にチラシ配りに出た方は、学生時代にチラシ配りのバイトをしていたとのこと。「チラシは前から突き出しても受け取ってもらえない。脇を一緒に歩きながら差し出すといい」といったプロの技を教えていただきながら、歩き出しました。

合間にいい感じで立ち止まり、おしゃべりしながら宣伝。D棟脇で缶バッチをやっている皆さんにご案内したり、駐車場入り口で蜂蜜を売っている方の話を聞いてから紹介したり。僕も真似て、時々家族でお世話になる土鍋で炊くごはんのおいしいお店の方とおしゃべりした後に、チラシを脇からサッ。

相談の一例

チラシ配りを終えてスタジオに戻ると、被相談員の数も増えてきました。
予約の方が少し早めに来場され、人生のベテランの住民の方と一緒に相談に。ちょうどベテラン住民の近いお年の方の「今後の人生について」。なかなかグッとくるお題(プライバシーに配慮し、一部改変しています)。

これに甲乙に分かれて対応
甲はベテラン住民の方。ご相談者のご両親や、ご自身の仕事、そうした条件が重なった時の社会の関係などに「共感」されて、場が和みました。

乙の僕は逆に「深堀り」。そもそもどういう状態になれば幸せなのか、そのためにやりたいことは何か、といった「質問」をしてみました。

すると相談者の方が、ご自身のことを語り始めました
仕事で文章を書いていたことを活かしてコロナ期間中に100本目指してエッセーを執筆したり、勉強も好きで社会人大学院に行きアプリの開発に挑戦したり、人とつながるのも好きなので自宅に人が集まるようにしたい…などなど、いろんな取り組みや思いが語られました。

被相談者2人で思わず「すでに答えが出てますよね!」と言っちゃう展開。

「この企画は、今日だけなのですか?これからも、やらないのですか?」といったリピートしたい雰囲気の感想を、ちょっと明るくなった表情でお話しされてお帰りになりました。

ちなみにこのパターン、今回の相談ではちょいちょいあった気がします。ご自身でやりたいことが見えているのだけど、最後の一歩が踏み出せない。なので、背中を押して欲しい、という感じのもの。そのきっかけをご一緒できていたら嬉しいな、と思いました。

この後の相談所

混み合っていた相談所も、ちょっとひと息。直前の話の振り返っていると、被相談員の中から「私も相談したい!」との声。相談者ひとりに、そこにいた被相談員がみんなで話を聞く展開に。こうした、被相談員が相談者に、というパターンは、この後もありました。

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また、相談者の方がお越しになる合間の「被相談員同士のおしゃべり」も楽しかったです。住民同士は年齢、職種、業種がバラバラ。そんなメンバー同士で仕事の状況や働き方から、家族やキャリアのことまでいろんな話をしました。

と、なんやかんやであっという間にクローズの17時に。スタジオがいっぱいで、その脇の屋根のあるところでギリギリまで青空相談が続く中、スタジオ内の片付けがスタート。これがサラッと始まって、みんなもパッと気づいて、チャッチャとやっちゃうのがすごい!

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感想

「人生相談?!」…最初に聞いた時はどうなることやら?!と思いましたが、とにかく楽しかったです!

ポイントは3つ。
1つ目は、相談者の相談が真剣だったこと。皆さん、お祭りの片隅の「相談所」に「ガチ」で来られ、こっちも思わず聞きたくなったり、なんとか解決策を見出したい、と思うものであったこと。

2つ目は、「相談所」という仕組み。被相談者が甲と乙に分かれ、それぞれが違う立場や角度で話を進めたので、こっちも「なるほど!」と勉強になることがあったこと。その違いのおかげで、相談者の方もいろんな示唆を得られた、という印象だったこと。

3つ目は、イミグレメンバーの多様性と自律性の高さを体感できたこと。この多様な質問に、何が来ても対応できるのは、豊富なカードを持ったメンバーがたくさんいたからできたこと。そのメンバーが誰かに言われずとも、いい感じに相談者に対応したり、食事に行ったり、お祭りを見に行ったり。そんなメンバー同士のおしゃべりは、当然盛り上がったり。

ということで、この「D棟裏半地下 人生相談所」をご発案下さった遠山さん、ご一緒させていただいた被相談員の皆さん、お越しくださった相談者の皆さんに大感謝です。ありがとうございました。そして相談者の皆さんの明日が、少しでもいい感じになっていることに協力できていたら、嬉しいですね。そんな皆さんの吉報を伺うためにも…来年もこの企画、やりますかね???

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