読書記録

久しぶりの読書記録です。
とは言っても、通勤電車での読書は継続していたので、最近いっぱい読んでいるわけではなく、過去の記録です。

今回は、「民主主義を教えよう‐対立から合意を導く力を育む」
苫野一徳 工藤勇一

苫野さんの本は以前にも何冊か読んだことがあって、苫野さんの言葉にはすごく納得させられる。

特に「自由の相互承認」は、子どもたちと向き合う上で大切にしたい言葉である。

お互いを傷つけない範囲で自分の自由を求めることができる。
学校は、関わる大人の価値観が押し付けられやすい。だからこそ大人は自分の感性や価値観、哲学をしっかりと磨きたい。でも、その反面、様々な人の意見に触れることで悩みが増える。自分がぶれてしまう。
自分もまだまだだなーと痛感させられる場面である。

昨年の安倍首相襲撃事件で何度も耳にした
「民主主義の根幹を揺るがす事態。断じて許されてはならない。」
誰であろうと人の命を奪ってはならない。
人の恨みを政治のせいにしてはならない。
こんなことを考えたけど、民主主義について考えたことはなかった。
自分の知っている民主主義とは、みんなで話し合って決めていこーなーって感じ。もちろん教室も。

本書で、民主主義の実現に不可欠な要素が以下のように書かれている。
・一人ひとりが、可能な限り自由に生きられる学校を目指す。すると、生徒・教員・保護者の考え方、価値観は多種多様ですから、そこには必ず対立が生まれる。その対立の解決を対話で答えを出していく。

たしかに。人が関わると対立が生まれるのが自然なのに、学校では対立が生まれることが嫌われる。大人が未然防止に躍起になる。いつも変だなーって思ってた。対立ばかりは困るけど、躍起になる必要はないのにな。

自由の相互承認を意識すると民主主義も考えられていることになるけど、民主主義を意識しているのか、していないのかでは、大違い。
この国で教育に携わる身としてはもっておかないといけない視点。

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