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潰瘍性大腸炎の痛みを言語化してみた。

私は潰瘍性大腸炎という難病を患っていて、絶賛再燃中なのですが、今日はどんな痛みなのかお伝えしようと思います。
一番は同じ病気の悩みに寄り添えたら幸いです。もうひとつは、いつ誰にでも起きる可能性がある病気なので、参考までに大変だなと思う部分を中心にまとめてみました。

(補足:体調不良で不眠続きなので、脳みそがほとんど回ってない状態で綴っております。お腹痛いなあと思いながら呟いているので、より一層リアルな痛みをお届けします☆彡ホヤホヤ)


潰瘍性大腸炎とは?

潰瘍性大腸炎の原因はまだ解明されていませんが、自分の免疫細胞が腸の細胞を攻撃することで炎症する病気だと言われています。ストレスや食事に気をつけること、お薬をしっかり飲むことで基本的にコントロールできる病気です。

再燃と寛解と言って、体調が悪化する活動期(かつどうき)、健康的に過ごせる寛解期(かんかいき)を繰り返します。
他にも、急激に悪化して救急車に運ばれて入院したり、一度悪化すると治るまでに何年もかかったり、同じ病気でも発症の仕方に様々なタイプがあるそうです。ちなみに私は悪化してから2年が経ちました。

どんな痛みか?

大きく分けて、病気による肉体的な痛みと精神的な痛みの2種類があります。両方とも目に見えない痛みなので、傍から見ると普通に見えるか、ちょっと体調悪そうな人くらいにしか見えないです。きっと骨折とかの方が分かりやすく心配されるのかなと思いますが、今日は目に見えない様々な痛みを沢山ご紹介していこうと思います。

【肉体的な痛み】

・排便時にお腹を殴られるような鈍痛がする
(生理初日、2日目のような痛みですが、生理痛と腹痛はダブルで来るので大変です)

・排便時に肛門がめちゃくちゃ痛い、裂けそう
(何を食べても水っぽい下痢が続くので辛いし、肛門がジンジン、ヒリヒリする。泣きそう。)

・腰が痛くなる、重く感じる
(長時間のトイレでお腹周りの筋肉が疲れる、ズーンとした痛みが続く。排便時に腰がパキパキ、ミシミシと音が鳴る)

・トイレにいる時間が長いので、夏場暑いし冬は寒い。寒暖差で体調が悪くなるので、腹痛が続く

・排便時に臓器を思いっきり握り潰されるような痛みが走る。(殴られるような、切られるような色んな痛みが走る。腹部、腰、肛門など...同時に痛いので、生理が被ると本当にキツい)

・お腹にガスが溜まりやすくなる。(寝る時に横をむくとお腹がゴボゴボと鳴りガスと共に便が漏れそうになる)

・睡眠時間が減る
トイレに行く回数と時間が増えるので、睡眠時間が削られる。頭がぼーっとして判断力が鈍り、仕事や授業に集中できず寝てしまう。休める時間がないので身体の疲れやストレスが溜まっていく。

・貧血になり倒れそうになる
おしりから血が吹き出るので、頭がクラクラします。生理が来ると、より多くの血が出るので、電車のホームで視界が真っ暗になってフラフラした時は死にかけました。ウィダーの鉄分が入った紫色のタイプを飲んだり、鉄分ゼリーや鉄分を摂取できるメニューを食べていました。因みに鉄は舐めても意味無いのでやめた方がいいです。

【精神的な痛み】

・トイレから出られないのが苦痛
(わたしは一回のトイレで最大5時間)
酷い時は10回以上トイレに駆け込むので、一日中トイレにいる。トイレの女神様か?と思うくらいトイレにいる。

・トイレにいる時間が長すぎて、仕事や睡眠時間が削られるので日常生活もままならない。

・肌荒れが酷い
シンプルに鏡を見るのが辛い。
眠れないこと、私生活のストレス、心も身体も限界を迎えるので大量のニキビで顔が痒いし痛いし見た目も最悪。

・下着が汚れるので紙パンツに変えたこと
今では快適最高大好きですが、初めはもう悔しさと恥ずかしさ、バレたらどうしよう...とか思っていましたがもう手放せないくらい好きです。可愛い下着とお洋服、便座と便器と床が便まみれになって何回も掃除してきた辛さを知っているので、漏れても紙パンツは捨てて股やおしりをキュキュッと掃除するだけなので快適過ぎます。(今度紙パンツについてまとめます)

・病気に理解が無いと仕事や授業をサボっていると思われてしまう。
トイレにいる時間が長いので夜は眠れず、家を出る前や電車待ちの時に腹痛と便漏れの掃除で遅れてしまう。遅刻が増えて怠惰な人間だと思われる。(1時間前に出られるのが理想ですが、眠れていないのでキツいです)(補足ですが筆者は元々遅刻体質です)

・食べられるものが分からない
病気になってから低脂質や食物繊維に気をつけたり、知識が必要になる。食べられる物が減るのでご飯に気軽に行けなくなる。食べたいものが食べられない、何を食べてもお腹が痛くなって悪化する。普通にストレス。

・不意に来る誘惑
ファミチキを食べている姿を見ると、肛門の痛みを思い出して切れ痔になる呪いをかけたくなる。

・オナラ問題
お腹にガスが溜まりやすくなるので、静かなトイレに行くと音が恥ずかしい。(お洒落なお店や、音漏れするトイレだと尚更しんどい)

・便漏れ
おならをすると便が水のようにシャバシャバなので高確率で便漏れする。腹痛と戦いながら便にまみれた下着、服、股、おしり、便器、床、全部掃除をする。視覚、嗅覚、触覚、精神、肉体全てが最高にキツイ。定期的にこの拷問が突然くる。

・便漏れ2
場所を問わずに漏れて、体力も精神もやられる。漏れによる苦しみが脳に染み付いて普通にトラウマ。
(接客中、仕事中、電車移動、階段を上る時、映画を観る時、ライブ会場、友達との食事etc...)
漏れているのがバレていないか、臭いが蔓延していないか、ザワザワ...ザワザワ...と賭博黙示録カイジ状態になる。多分メンタル鍛えられてる。知らんけど。

・友達が減る
食事制限で一緒に食べられるものが減るので、相手に気を使わせてしまう。無理して食べても後で必ず体調が悪化して便が漏れる。そして下着やトイレ掃除が始まる。
出先でトイレに行く回数と時間が長いので友人と一緒に行動すると沢山待たせてしまう。
家を出る時間に腹痛や便漏れで掃除をするので遅刻してしまうので信用を失う。移動中、会話中は便が漏れそうor既に漏れているのでそれどころじゃなくなる。難病について説明しても、理解が難しかったり、あまり深く聞いてくれなかったり、話しづらそうにしていると申し訳なさと悲しさで一杯になる。
(病気がこんなにも悪化したのが初めてで、少しずつ体調が悪化していったことと、病気についてあまり自分が理解していなかったので沢山迷惑をかけてしまいました。今は基本的に外出は控えています。)

ですが、本当に大切な人だけが残るのでわたしは逆に良かったなと思っています。大切な人を大切にできるように、病気や食について学んだり、治療を頑張っています。

・クズ認定
体調がいい日に、学校や職場で明るく楽しく振舞っていても、それが逆に不信感を抱かれることもあります。普段、体調不良が原因で遅刻や休みが多い人間が、夢や希望を語って前向きになればなるほど、体調が追いつけていない現実との差が開きます。最悪のギャップがどんどん広がるので不信感を抱かれて信頼を失う事もあります。私は無理をしてではなく、人前では明るく楽しく過ごしたいと思っているのですが、そこが不信感を生んでしまうこともあるんだなと、過去の経験から学びました。ですが前向きに生きることは悪くないので、私は私らしく生きていこうと思います。

・睡眠時間が減るので鬱っぽくなる
わたしはベットに居たはずが目が覚めたらトイレにいた事がありました。携帯のアラームが便まみれの便器の中から鳴っていて最悪の朝を迎え、肉体と精神のタブルパンチでした。
夜中に何度も何度もトイレにいくので、頭がぼーっとして判断力が鈍ったり、仕事や勉強に集中できなくなったり、居眠りをしてしまったり、遅刻が増えるので怠惰なクズだと思われます。信用も失って居場所が減って、体調不良の身体だけが取り残されます。突然死にたくなる時がありますが、既にクズ認定されているのでざまあみろと思われます。迷惑は沢山掛けてしまいますが、私たちは犯罪を犯している訳ではないので、例え最低だなんだと罵られても道のど真ん中を堂々と歩いて図太く生きてやりましょう。

・終わりの見えない不安
難病が悪化してから様々な治療を続けて約2年経ちますが、やっと少しづつ良くなってきました。今はやりたい事があるのと、家族や友人のお陰で楽しく生きていますが、仕事はもちろん普通に生活するのは難しいので、また悪化した時にどうやって生きていこうか不安になります。
いつ治るのか分からないので、治ると信じて治療を続けるしかないです。
区役所で保険や障害年金の相談、難病相談支援センター、MSW(医療ソーシャルワーカー)さん、担当の先生や看護師さん、SNSで同じ病気の方の情報を探して、沢山情報を集めましょう。


薬による日常生活の影響

他にも薬による影響もあるので、実際に私が体験した副作用もご紹介させて頂きます。

・目眩
元々血圧が低いのですが、目の前が真っ暗になったりフラフラして立てなくなることが何回も起きます。

・吐き気
食後や寝る前におきました。胃薬を飲んでいますが、水を飲んでもピュッと口の中に戻ってきたり、口の中が酸っぱくなるような吐き気がします。

・関節痛
手や腰、膝などの関節が痛いです。歩くのも立つのもしんどいので寝る時間が増えます...。

・眠気が強くなり、昼夜逆転する(生活リズムが崩れる)

・ステロイドの影響で顔がむくみます
私はムーンフェイスになるほど、むくみはしなかったですが、ステロイドの量が多い時は顔が以前より浮腫んでいたなと思います。


IBD患者の方に向けて

長い文章を読んで頂きありがとうございました。
今日は潰瘍性大腸炎が悪化して私が感じた痛みについてお伝えしましたが、人によって症状が少し違うことがあるので、SNSで共有して頂けると知識が深まるので有難いです。

自分の痛みや苦しみを誰にも理解されないのは本当に辛いと思います。精神的にも肉体的にも限界を迎えている中で、心もとない言葉を掛けられると、消えてしまいたくなることもあります。本当はもっとやりたい事や行きたい場所、食べたいものがあるのに我慢をしなければならないこと。慣れない食事制限のなかで、何を食べたらいいのか調べて挑戦しても、下痢と下血が止まらず何時間もトイレで苦しむ生活は本当に大変ですよね。

ですが、病気のお陰で身近な幸せに気づけるようになりました。健康であること、友達と一緒に好きなご飯を食べられること、支えてくれる家族の存在、食について学ぶことで、健康に気を使うようになりました。料理のレパートリーが増えて、食事がより楽しい時間になりました。家族や友人、病院の先生や看護師さん、IBDについて情報を発信して下さる方、SNSで私の活動をを応援して下さる方...多くの存在に支えられて生きているなと感じます。

これからも、難病について発信をしていくので温かく見守って頂けると幸いです。いつも支えて下さる皆様、本当にありがとうございます。そして難病と戦う皆様に敬意を表します。楽しい人生を送れるように一緒に頑張りましょう!

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