Gaku Kano | 叶 雅久

東京藝大附属→藝大 ジャズミュージシャンです。好きな音楽や好きな理論をシェアできたらと…

Gaku Kano | 叶 雅久

東京藝大附属→藝大 ジャズミュージシャンです。好きな音楽や好きな理論をシェアできたらと思い始めました!Drums/Analog Synth/Rhodes/など弾きます

最近の記事

Post-facto-metric-Ambiguityについて

今まで僕が音楽を聞いてきた中で、イントロの部分でドラムが入らず、メロディーのモチーフ、或いはリズミックなリフだけが鳴っていて、いざドラムが入ってきたと思ったら、思っていたところの拍からじゃない!!なるほど今まで聴いてたものは錯覚だったのか!と驚く瞬間があって、それは最初の数回のみで体感できる楽しい体験なのですが、それをPost-facto-metric-ambiguityというらしいです。 となると、ドラムやちゃんとしたコンテクストによってビートやパルスが確定するまではバック

    • 短三度下降転調と短三度下降のコンスタントストラクチャーについて

      短三度(m3rd)はオクターブを四等分した、五度圏の図ではm3rd離れた音同士を結ぶと四角になりますが、(Augmented ChordすなわちM3rdなら三角)調号3つ分離れた場所への瞬間移動は、個人的にかなりモダンで、浮遊感のあるフィーリングだと思います。今回紹介するものは短3度下のキーへの転調と、いわばコンスタントストラクチャーの短いヴァージョン、Tell me a bedtime storyの例のB△7 G△7 E△7 C△7の箇所が全部短3度ずつ下降していた世界線の

      • Olivier Messiaen MTLの2番と7番の共通点についての考察

        フランス生まれの20世紀を代表する作曲家、オルガニストのOlivier Messiaenが彼の著書、「音楽言語の技法」”technique de mon langage musical”(原語フランス語)で紹介している7つの旋法のうち、ジャズでもよく使われる第二旋法について第七旋法と繋がることを発見しました。既出でしたらすみません。 これらは移高の限られた旋法(MLT)”Modes of limited transpositions”という名前で、メジャースケールのように1

      Post-facto-metric-Ambiguityについて