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裸婚 / ジミ婚

裸婚
 
何だかいやらしい感じと思いきや、逆。ジミ婚をさす。
 
図書館で借りてきた中国「新語・流行語」小辞典にあった。
もっとも、この本は2010年11月に初版とある。日本語でこれがまとめられているということは、中国語で流行ったのはさらに前なので、果たしてまだこの言葉が残っているかは不明だ。
 
本によれば、マイホーム、マイカーはもちろん指輪も購入しない。式も挙げない、披露宴も新婚旅行もしないという徹底した「ジミ婚」を「裸婚」と呼ぶそうだ。なかなかの極めっぷり。潔くて合理的な感じがするが、ネット調査では70%の女性が裸婚否定派だという。やはり一生に一度(たぶん)は豪華に主役を張るというのが主流のよう。
 
派手な記念写真撮はまだ続いているのだろうか。
派手と言えば、日本の結婚式もかつてはゴンドラだ、ドライアイスだ、高さ数メートルのウェディングケーキだ、いったい何度やるんだお色直しと今からは想像もつかないワンダーランド状態だった。80年代頃だろうか。
 
1992年に中国人と結婚した私としては、結果、ジミ婚だった。中国での披露宴というか、食事会は親戚一同2、30人くらいいただろうか。結婚相手の日本人を見ておこうという好奇心もあっただろう。東北地方という土地柄、後から聞いたがご両親はずいぶんと反対だったらしい。想像はつく。それでも暖かいもてなしを受けたことはありがたい。
 
翻って日本。いわゆる「式」っぽいことはせず、ドレスも着ない。会社勤めの手前、一次会のない二次会的パーティを開いた。祝ってもらったのは嬉しかったが妻は誰一人知り合いなどいないわけで、すぐさま後悔。申し訳ないことをしたな、と今でも思っている。
 
時を経て、そして誰も想像しなかったコロナを経て今どきの結婚式はどうだろう。
ちなみに簡単な式だけは行うことを、「半裸婚」と呼ぶそうな。
 

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