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座学で学べない「考え方」を身につける3日間の新入社員研修

ITをはじめとする先端技術で、地方創生の牽引役を目指す株式会社LASSIC。社員数が増え続ける中、新入社員へ向けた効果的な研修内容とその実施体制を模索していました。

2020年4月、学生人材バンク(以下、バンク)では『ビジネス基礎力と社会人としてのスタンスを培い、スムーズなキャリアのスタートを実現する』を目的に、約2週間の新入社員研修のうち3日間のプログラム開発・運営を担当しました。研修はどのような背景で実施し、成果を生んだのか。株式会社LASSIC採用チームマネージャーの森本さんとともに振り返りました。

「心の持ちよう(考え方)」を学ぶ、効果的な研修プログラムを模索

ー今回ご依頼いただいた研修には、どのような期待がありましたか?

依頼した3日間の研修ではビジネスマナーやお作法を学ぶのではなく、心の持ちようを新入社員に学んでもらいたいという期待がありました。これから働く上では理想だけでは動かない現実の泥臭さもありますし、チームで動くためには自分のやりたいことだけではうまくいかないことだってあります。

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(株式会社LASSIC採用チームマネージャーの森本さん)

それを座学で説いたとしても身になりません。これまでの反省から、先生と生徒という受け身になってしまう受講形式の限界も感じていて、実際に手を動かし、同期と話し、試行錯誤する中で理解が深まるような内容を期待していました。

ー研修実施に向けて、社内にはどのような課題がありましたか?

社内に研修専任の部署やスタッフが不在で、去年はコーポレート部、その前は営業部が担うような兼務状態でした。新入社員は2017年卒が2名、2018年卒が8名入社、ここまでは業務と並行しながらまわっていたんです。ただ、2019年卒は14名が入社してくれました。10人を超えると企画調整や一人ひとりへのこまめな日報への返信・フィードバックが厳しくなってきて、本業務と並行したままでは担当者の負担も重く、研修効果にも影響が出てしまう状況でした。

ーどのような経緯で、人材バンクへ相談しようと思われたのでしょうか?

鳥取に研修会社はあまりないのですが、わたし自身が学生時代にバンクのプロジェクトに参加していて、人を動機づける方法をみていたんですね。それで「社員研修もできるんじゃないか…?」と思って聞いてみたのがはじまりでした。

そこから提案をいただいて、私たちの目的や今年の新入社員にも合う内容だと思ったのが、依頼の決め手です。

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(研修は、座学とワークショップを組み合わせた内容で実施しました)

ー具体的にどのような点を評価されていましたか?

昔ながらの研修では、学生気分を厳しく払拭したり、心を折って復活させるような内容があるじゃないですか。それは会社のイメージや今の世代にも合致せずに、最悪の場合は離職にも繋がりかねません。

社会の厳しさやプロ意識は口で伝えても腑に落ちるものでは無いですし、弊社の採用者はいい子たちばかりなので、厳しく伝えるほど萎縮したり、らしさが損なわれてしまうリスクの方が大きいと思っていました。

その点、レクチャーとワークを織り交ぜ、一つ一つ意図の明確なプログラムを考えてくれたので、今年の新入社員にも私たちの考える研修目的にも合致すると思えましたね。

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(リアルな会社の課題をテーマにチームによる解決演習に取り組みました)

経験や互いのフィードバックから、主体的に学ぶ

ー改めて、今回の研修ではどのようなゴール地点を設定していましたか?

社会人としてのマインドセットというと硬いのですが、社会の理不尽さをどう捉えて、現実を動かしていくか。考え方の姿勢を身につけてほしいと考えていました。

それから、実際にワーク中にもフィードバックをしたのですが「あなたのやりたいことをするために仕事があるんじゃない」というような、顧客の立場に立てるプロとしての視点を身に着けてほしいと思っていました。

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(LASSIC社員から仕事目線でのフィードバックを行う時間も)

ー当初の期待に対して、どのような成果が出ましたか?

本当の意味での研修成果はこれから3ヶ月、半年後の行動や成果としてあらわれるかどうかですが、直後のアンケートでは全員が「非常に満足」と答えていて、受講の様子や日々の日報を見ていても納得度が高く、これまで以上の結果は出たんじゃないかなと思っています。

3日間の最後にあった発表も、それぞれが心から思っていることを話していて、自分自身やお互いのフィードバックの中から気づいたことがたくさんあったんだと、印象深いものがありました。

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(最後には、各自の現状認識や今後の目標を全体へ向けて発表しました。)

新入社員研修の期間は会社としての学びも必要なのですが、同期同士の絆を深める重要性もあると思うんです。今年はコロナ対策のため、東京勤務の新入社員はリモートでこの研修に参加していました。全員がリアルに会う接点が無い状況でしたが、既に仲が深まっていて自主的にリモート飲みをしたり、お互いの仕事の話しをしているみたいですね。

心を開ける同期の存在は苦しいときの支えにもなるので、大切にしてほしいです。

組織が拡大する中、研修の実施体制を補強し、効果的な新入社員研修を実現するためにご依頼をいただいた株式会社LASSICさま。

担当者である森本さんとは研修当日の約3ヶ月前から何度も打ち合わせを重ね、研修の目的や内容、課題テーマについてすり合わせを行いました。二人三脚で取り組むことで、会社の風土や参加者に合う浸透度の高いプログラムを企画・実施することができました。ご協力いただいた森本さん、ありがとうございました。

株式会社LASSIC:https://www.lassic.co.jp/

弊社では、約20年にわたる地域・企業支援の実践と理論をベースに、実務に活きる研修や採用・組織コンサルティング、外部人材の活用支援(インターンシップ・兼業人材)などのサービスを提供しています。

株式会社LASSIC様で実施した新入社員研修の詳しい事例は、下記ページで紹介しています。お問合せも下記のウェブサイトより、お気軽にお寄せください。


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