もうすぐ1年。


もうすぐ遠野に来て1年が経ちます。

改めてですが、
遠野では、Next Commons Labという
プロジェクトの立ち上げをしてきました。

すこし落ち着いたので
ひさびさにブログを書こうと思います。



前回の更新が2016年9月か。だいぶ前っすね。
こいつ打席全然立ってねぇじゃんよと
言われそうですが、打席には立ってました。

立ってましたが、
この数ヶ月を振り返ると
とにかく、苦しかったなぁ、と(笑)

この「(笑)」がつけられるぐらいに、
話せるようになったのも、ごくごく
最近のことだったりします。


2016年度というのは、
移住、転職、プロジェクト立ち上げ、
それから結婚と、色んな打席がありまして。
とにかく休む暇は一切ありませんでした。


移住して、のんびり暮らしでしょ?
と思われたり、
「ガイアの夜明け」や「ソトコト」で
特集されててすごいね!勢いあるね、と
声をかけてもらったりもしましたが、


リアルな話をすると、
ぼくらは新規ビジネスを立ち上げたばかりの
ベンチャーであり、日々乗り越えないと
いけない壁が大小たくさんあって、
毎日「あぁーもう!」と愚痴をこぼしつつも
とにかく手を動かさないと終わらない、
そんな、とても追い込まれた状況だったと思います。

土日もない&事務所もないので、
際限なく作業をしてしまったこともあり、
おそらくパソコンと見つめ合う時間は
前職の広告会社時代よりも
長かったんじゃないですかね。

週1回休めればマシというか。
1日全く仕事をしなかった、という日は
数えるほどしか無かったんじゃないかと思います。
(仕事をしすぎる癖も治さなきゃなんですが…)


で、
ブログも書きたかったし
前職のspiceboxや博報堂にも
顔を出したかったのですが
全く余裕がなかったんですね。

改めて、新しいプロジェクトの
立ち上げというのは、こんなにも
大変なのか、と思ったものです。
(スピード感とタスク量にもよると思いますが)

あれ、俺ってこんなに出来なかったっけ…と思ったり
全然タスクが減っていかないもどかしさに
かなり悩んだりしました。
1日が終わるのが、とにかく早くて。。



ただし、

単純に忙しいだけなら
「苦しい」とは思わなかったはずです。
前職時代も大変だったので。


なぜ、苦しかったのか。

今考えると、それは「自分のやりたいこと」、
つまり動機部分を明確に自覚できておらず、
目の前の仕事を終わらせることを
優先にしてしまっていたからだと思います。

自分が東京を離れてまで
何しに遠野に来たのか。


忙しさにかまけて
その部分がしっかり
考えられていなかったのです。

そのモヤモヤのせいで去年の後半は
自分のパフォーマンスが全く上がらず
一緒に働くメンバーにも
迷惑をかけてしまいました。


このままではいけないなぁと思った時、
チームのメンバーに
自分のやりたいことを
共有する機会がありました。
昨年の暮れの話です。

ホントはこういうことがしたくて、と。

それまでは、きちんと話をする時間も
とれなかったので、そういった場を持って
向かい合って話せたことは、
とても大きかったなと思います。

その時つくった資料はこちら

*************

「地域で眠る資源を磨き、顕在化させ、
それに反応してくれる人に繋げること。」

「その手法は、エンタメ、デザイン、映像、
テクノロジー、音楽、ファッションなど、いろいろあると思います。」

*************


これを機に
自分のやりたいことを
自分も自覚したし、
周りの人も理解してくれている
状況となりました。


それからは、
これまでと違い
はるかに動きやすい
状況となりました。


講演をさせてもらったり
市の移住ガイドブックの企画をさせてもらったり
イラストを再開したり、と
なんだか、1枚のオセロが黒から白へと
変わったとたん、スーッと色々なものが
良い方向に向かっていきました。


今では自分のやりたいことを
させてもらっており、
おかげで、
ちょっと元気になりました。




この一連の大きな波を
経験したことで
自分が感じたことを
忘れないうちに
書き記しておこうと思います。
徒然なるままに書いてます。


※ちなみに、一つ言っておくと
自分がやりたいことをやる場合、
誰かがその分身体を張っていることにも
なるので、周りへの感謝は忘れていません




●「自分のやりたいこと」

今回気づいたこと。
それは

自分は興味のあるものと
ないものの差が明確で、
好きなことしかやれない
ということです。


ほぼ日風に言うと、
動機が自分発信のものしかやれない。


なので、
いくら地域のため、
人のため、
会社のため、
と言っても

それは自分の動機から
発信されているものか、
自分が本気でやりたいことか、
たとえ人から声をかけられた事であったとしても、
自分から「やらせてください」と
言いたくなるものか、

その基準が全て、だなと思いました。

そうでないものは、
いくらアクセルを踏んでも
スピードは出ないし
事故につながる恐れもあります。


これはやはり、1年間とにかく色々な打席に
立たせてもらったから気づけたものなので、
きっかけを与えてもらったことは
とても感謝しています。
(豚の飼育から、ガイドブックの制作まで笑)

また、あと1点。

いろいろ考えてみて
結果的に思ったことは、

自分のやりたい事は、
前から変わってない


ということです。


自分のやりたい事は、
地域資源を見つけ、磨き、
顕在化することですが
大学の卒論テーマも
「地域におけるデザイン」だったので、
かれこれ10年前ぐらいから言ってますね。


地域にある
いいもの、いい人、
いい文化、いい歴史。

こんないいのに
こんな見せ方じゃ
もったいないよ。

ターゲットを変えれば
全然大丈夫だよ。
もったいないよ。

これと掛け合わせれば
もっと面白くできるよ。
もったいないよ。

と、
そういう色んな「もったいない」を
転換していく事がしたいんですね。


誤解を恐れず言うと、
別に社会を変えたいわけでも、
特定の社会課題を
解決したいわけでもないんです。

結果的にそうなる事は全然ありますし
何を否定してるってわけでもないです。



ただただ
自分の目で見て、耳で聞いて、


「それ、こうした方が絶対いいじゃん。
 俺やります」


ということです。

それをまずは遠野でやりたいんです。


幸い遠野は、
素晴らしい文化、歴史、食、人、産業があります。

ただ、それが活かしきれていない(と感じています)。


そのギャップがある限り
自分のやりたいことはあるわけです。


ちなみに、今、
進めている仕事/プロジェクトは

・遠野のビールによる町づくり「Brewing Tono」
・遠野市の移住者誘致施策
・遠野の新しいローカルメディアをつくる
・『遠野物語』をアップデートする取り組み
・農業組合のブランディング
・スナックのサポート
・実家「富川屋」の鮭の味噌漬け販売

などなど、


それ、絶対こうした方がいいっすよ。
俺やります。

と手を挙げて
やってるものです。


こういう仕事のやり方は
フリーで動ける職種ならでは
かもしれませんが、

自分の心が動き、
取り組みたいと思えることを
一個ずつ形にしていくこと。
それしかできないんですね。

昨年は、どちらかというと
組織のプロジェクトの立ち上げや
メンバーのサポートがメインでしたが、

これからは、自分の動機を
何よりも大事にする仕事のやりかたに
シフトチェンジしていきます。



とりとめもない話になりましたが、

今、遠野という一つの地域にいるものの、
地域活性とか地方創生とか
そういった言葉は一旦置いておいて

何よりも、まずは「自分のために動く」ということが
周りをハッピーにすることに繋がると信じているので、
そこは、いさぎよく我を通していこうと思います。



東京で消耗し、
地方でも消耗してるじゃん、 
とも言われましたが

一度、底を見たことで
気づけた事が色々あったのは
良かったんじゃないかなと思います。


以上ダラダラと長くなってしまいましたが
ちょっとずつ形にしていくので
少しずつ自分がやりたいことを
お見せできると思います。

あ、ちなみに地方で
どうやって稼いでいくか
という話はまた少し別です。
 




それでは長文失礼しました。


なんとなく春の気配がしますね。
引き続き打席に立ちます。

それでは、また。




※文中一切触れませんでしたが
 そんな中で隣にいてくれた
 妻には感謝です。
 よく食べ、よく寝る人です




富川岳

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?