スクリーンショット_2019-12-14_20

「株式会社富川屋」 設立のお知らせ


2019年12月12日 "山の神の日"に「株式会社富川屋」を設立しました。

以下、設立の経緯や事業についてご紹介したいと思います。

●個人事業主のあゆみ

2017年4月の起業から2年半。この期間、数えると独立後のプロジェクト・仕事は40以上にもなり、遠野を拠点に本当に多くの職種・分野のお仕事をさせていただきました。ご依頼いただいた方、ご協力いただいたパートナーのみなさま、本当にありがとうございました。


●直面した何屋?問題

富川屋は個人事業主として、to know は任意団体として継続することもできました。ただ、2年半めい一杯仕事の領域を拡大した結果、できることは格段に増えたものの、自他共に「何屋なんだっけ?」問題にも直面。やること・やらないことを明確にわけ、改めて事業として活動していくための棚卸しをする必要が出てきました。

また、2019年4月に to know が新体制になり、ほぼ富川の意思決定でプロジェクトが進むとなった時に、富川屋とto know という自分でコントロールできる二つの活動/人格をどう整理し、棲みわけていくかにも頭を悩ませていましたので、事業の整理は早めに解決しなければいけない問題でした。


●法人化した理由

法人化を考えるきっかけは、2019年8月31日の「地域おこし協力隊」の任期満了でした。国からの14万円/月の助成が完了し、自力で離陸しなければいけない状態になったことは結果的に明確なスイッチの切り替えとなりました。
(※若干横道に逸れますが、「補助金をもらってること」についてネガな言葉をもらうこともありましたが、これやってみるとわかりますが、見ず知らずの土地でゼロから仕事をつくることの難易度は予想以上に高く、3年の期間でもギリギリでした。)


(本文に戻ります)
また、その前後で妻のアシストにより神様のような方に出会い、対話しながら事業計画・マネタイズの計画をさせていただくことになったのも大きな追い風となりました(これも8月頃の話)。


そこから今後の事業化について考える中で、
今の世の中・時代の中で、確固たる存在として立ち、表現し、対等に関係しあえ、なめられず(冗談のようだけど本気。個人事業主だと度々そう感じることもあり)、そして自分の背中に一本の筋を入れ、これからの活動に自ら発破をかけるために、株式会社で法人化しようと思うに至りました。(これが9月後半ぐらい。そこから準備を進め12月に至ります)


●次の山を目指すための準備

思えば2019年は、2016年〜2018年とは違うフェーズに移行した1年でした。上記に書いたことに加え、2週間の西日本視察、自宅の引越し、事務所の大改修、新規事業「考えて動かす学校」のスタートとプランニング&プロデュースの方法を教える場の拡大、そして事業計画づくりから法人化などなど。加えて、来年から遠野で一緒に働いてくれる予定のメンバーも見つかりました。

振り返ると、なんだか次のフェーズに入るであろう2020年に向けて体制を整えていたような感じで、次に目指す山のアタックに向けて、ベースキャンプでリュックの中身や装備をチェックし、バディを組み直していたような1年だったのかもしれません。(違う山を登りに行ったメンバーとも良好な関係を築いています)

画像7


●(株)富川屋ができること

さて、そんな具合で設立した(株)富川屋。基本的にはこれまでの路線を踏えつつですが、改めて「考えて、動かす」ことを生業であり最大の職能とし、ローカルを拠点にプランニングとプロデュースをする会社とします。

スクリーンショット 2019-12-14 18.24.14

これは、企画やディレクションのような目に見えないものよりも、商品のラベルやポスターなど具体的な成果物の方がわかりやすいため、デザイナーと同じカテゴリで認識される方が多いように感じたので、もう一度、自分の最も強みである職能「企画・プロデュース」を軸に据えるという意思表示でもあります。

以下の図は事業説明シートです。具体的には「企画・プロデュース」を大きな傘としながら、受託事業と自主事業とに分けます。また、この中で地域の文化・歴史・芸術に関するものは to know の屋号とし、to know は(株)富川屋のリーディング・ブランドのようなイメージで動かしていきます。

スクリーンショット 2019-12-14 18.23.06



さて、富川は2019年から「ローカルプロデューサー」と名乗っていますが、そもそも「プロデュース」という言葉の語源は、"前に" "導く"こと。つまり、ローカルプロデューサーは、地域を前に導く人 と定義しています。

スクリーンショット 2019-12-14 18.24.51


自分自身がローカルプロデューサーとして、「考えて動かす」ことを生業とし、地域を前に導く活動をすることは変わらず継続していきますが、一人で動く限界が見えてきた中で、周りを見ると地域においてプロデューサー or プロデューサー的視点・生業をしている人が不足しているのは明らかでした。

ですので、考えて動かせる人材も増やしていきたいと思います。そのために教える機会も並行して創っていきます。

スクリーンショット 2019-12-14 18.33.13


「考えて動かす」ことは、ローカルにおける仕事、プロジェクト、事業、イベント、商品開発、商店街の企画などなど、どんな活動をするにせよベースとなる能力なので、この力をつけることが、地域を前に導く、良い方向に動かしていく原動力・CPUとなるのではないかと考えます。

スクリーンショット 2019-12-14 18.43.16


●"山の神の日"に誕生した(株)富川屋

一年に一度、山の神が山の木の本数を数えるため、もし山に入ると木にカウントされてしまい山から出られなくなると言われる山の神の日。山仕事の方々はその日だけは山に入らず、山の神への祈りを捧げる日となります。

『遠野物語』に魅了され、遠野の山々に分け入る生活をしている富川ですが、そもそも山好きな父の命名により「岳」という名前を背負っています。

画像8


広辞苑で「山」は「平地より高く隆起した地塊」。「岳」は漢和辞典だと、「山が連なりそびえるさまを表し、高く険しい意味」とのことです。また、「山」は独立峰が多く、「岳」は連峰中の一座を指すことが多いようです(ネット調べ)。

つまり、単独ではなく連なる山々の中の高く険しい山という意味だとして、勝手に名前の由来を解釈すると「高い頂を目指す集団の旗印的な人間になれ」という感じなのでしょうか。

ちょっとカッコつけすぎですかね。父もここまで絶対考えてないですが笑、自分としても、会社としても、そういう存在になれるといいなぁと思います。



以上、長くなりましたが、今後とも(株)富川屋をどうぞよろしくお願いいたします。一緒に険しい山をわいわい登り、頂からの景色を眺めましょう。



2019年12月
(株)富川屋 代表取締役 富川岳

画像7




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?