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【注意!】「安売り」は麻薬と同じ。簡単にはやめられない

小さい会社の商売において、自社の強みを「価格の安さ」に設定してしまうと後々しんどい思いをする、という話

商売とは表面ではわからないもの。

今まで何度も業界のウワサや、メディアによる露出などの影響から、その会社が上昇気流に乗っていると思わされてきた。



ひどいものだと、成功者を謳うビジネス書の著者から請けた仕事で未払いが発生し、探りを入れてみれば成功者どころか借金まみれの債務者だったなんて例もあった。

だからこそ、表面の派手さであったり、メディアが騒ぎ立てる内容であったりは少し冷めた目で距離を置くくらいで丁度いいと思うのだ。



そしてまた業界の有名人が転落しつつある。

詳しい内容は割愛するが、一時の勢いはすさまじく、わたしたちの業界の人間なら一度は耳にしたことがある社名だったんではないだろうか。

その会社の売上げが急降下らしい。



ビジネスモデルに問題があったようで、その要というのが「価格の安さ」だったそうだ。

弊社はカテゴリーが少し違うことと、商圏もあまりかぶっていなかったこととで被害はほとんどなかったが、業界内ではそうした極端な価格設定が度々問題になっていたらしい。



そこに目新しいカラクリがあったわけではなく、仕入先を叩き、施工をする外注業者を叩き、安さを実現していたそうだ。

オンラインの集客は得意だったようで安さを前面に打ち出し、そこで一気にシェアを奪い他社を引き離す。その構造が回っているうちはよかったが、まず外注業者が離れていった。



安い工賃でこき使われ、ほとんど休みもない状態であったため、嫌気がさしていたのだろう。1社離れると連鎖的にその他の業者も逃げ出してしまったのだ。

そうなると一気に売上げは減少し、そこに薄利を強いられていた仕入先が強気な姿勢に出る。売掛金の回収を急ぎ、そこには情けなど微塵もなかったと聞くとよほど嫌われていたのだろうと推測できる。



小さい会社が「安さ」を売りにした場合、そのシワ寄せは誰かが負うことになる。その時点でビジネスモデルとして破綻していると考えた方がいい。

誰でも思いつく安易なモデルゆえ、崩れるのも早いのだ。

だが、一度「安売り」で繁盛を経験してしまうとその成功体験から抜けられなくなってしまう。そこに無理が生じていると気がついていてもやめられないのが「安売り」のこわいところ。

麻薬のように乱用し、疲弊してパンクするお決まりのサイクルまで止まらない。安売りの安易な乱用も「ダメ。ゼッタイ。」である。

安易な儲け方は、誰かが必ず不幸になっている。利益は考え抜いて得るもの

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