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私の世界 ~自閉に生まれて~

みなさんー
きいてくださいーと掛け声をかけられると同時にペンをとり、紙に殴り書きをする。

電話がなり響く度に、ペンをとり、あらすじをメモってその解釈をして、、

その繰り返し、

まるで工場の作業員になったみたいな気持ちになるときもあるけれど、
待遇は公務員、あったかい室内に足温器付きの席に座りっぱなしの職場。

ミルクティーをのんで、適当にネットサーフィンをしながら過ごせる天国。

ちなみに、足温器は、足先が冷たくなる、冷え性の私のために上司が設置してくれた。

眠い。
子供の時から、日中体に力が入らない事を不思議に思ってきた。

眠くて、具合が悪くて、集中できない。

だからできない。

その事が苦手だからできないんじゃなくて、かったるくてしょうがないからできない。

なぜか私の身体は思うようにいかないのだ。

常にかったるく感じる。

ある時を除いては四六時中ナマケモノに取りつかれたようにだるい。

ムチをふるい、餌をぶら下げて奮い立たせようとする。

その結果、自分が、さもくたびれた様子をしているんだろうと想像して、鏡を見ると意外とそうでもない。

むしろ行きかう他人より、くっきりとした顔が、集中力のある意志が強い人間性に引き立たせて見せているようにきりっとみえる。

普通の人を演じる事は大変だが、この外見のお陰でとりあえず、三か月くらいは相手をだませると思っている。

朝は何をしていいのかわからない。とにかくぼんやりとしていて、手探りでやることさぐる。

毎日やっている事なのにわからなくなる。

口をゆすぎ、顔を洗い、コンタクトを入れる。

それからお湯を飲み、着替えて、トイレに行く。

意識していないとどこまで行ったのかわからなくなるので、テレビや人の話し声などの周りの雑音に足をすくわれないように行動を遂行していく必要がある。

財布、手帳、ノート、携帯、、最低限それがあるかを鞄の中を見て指差し確認をする。

何度も同じ事を繰り返しそうで、ぼんやりしている時は繰り返してしまって行動重複が起きる。

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