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009できあがりのあるもの

もう何年もプラモデルを作ってないんですが今どうなのかな?

小学生の時はいろいろ作りたかったし、おこずかいのほとんどをプラモデルに費やしていた。ぼくの子どものころは1個100円でのエントリーモデル?で、安い低学年のおこずかいでも買えるものがあり、作っては壊し、色を塗り替え、100円といえども堪能していた。たのしかったな〜。

それからしばらくはミリタリー系。戦車や歩兵などをかなり色数をそろえて小学生ながらジオラマまで作ったりしていた。作りまくってたのは小学生時代でそれ以降は気分転換で年に2〜3個作る程度だったかな。今度はより複雑なF1マシンやオートバイ、ライトに小さな電球をしこんだ各所ドア開閉できるスーパーカー、芝生の質感をパウダーで表現した日本のお城や、なんと屋台まで。

やはり手先は使えば使うだけ鍛えられると思う。プラモデルでさえバリを削り、ボンドは内側に塗り絶対にはみ出させないようにしたり、色はエッジで切り返し、金や銀の塗料を筆先につけキラッとワンポイントにしたり、年々テクニックは上がっていったように思う。

けど今は全く作らなくなった。

小学校高学年の時に一気に冷めた瞬間を今でもよく覚えている。
それは、ワクワクした気分で新しく買ったプラモデルを作ろうとした時だった。現物のリアルなイラストレーションで描かれた箱を開けてパーツを見た瞬間、完成が想像できてしまった時、一気に作る気が冷めてしまった。その瞬間をハッキリ覚えている。

要するに作る前に完成が明らかに見えた瞬間、やる気が失せちゃったんだ。
今思うと納得する。最初から完成のゴールが見える仕事も冷めちゃうんだよね。大げさに言うとある意味あの時大人になった瞬間でもあったのかな?やはりゴールがどうなるかわからないことの方が楽しいしトライしたくなる。仕事の依頼でも概要を聞いた時、この先どうなるか想像している時はいつもワクワクする。全てではないけどそれが高く多い方がうれしいね。

もう10数年前になるが自宅近くに小さなプラモデルの専門店を発見して、やることのなくなった雨の休日に息子(小学校低学年)をつれて冷やかしに行った。今どんなものがあるのかなと思って行ったのだが、そこで売られていた半数がパーツ点数が極力少なくある程度完成に近いところまでできたものや、すでに枠から切り離されたパーツがパッケージされたものが多かった。
ちょっと不思議だったので店主に聞いたところ、最近ではプラモデル自体「めんどくさいもの」として存在しているのでメーカーの方で子ども向けにかなり簡易なパッケージにしていると言うことだった。

ちょっと淋しいと言うか、何とも言えない感じだった。
その日の帰りはオーソドックスなパーツ点数のプロペラ飛行機のモデルを息子に買って帰って来た。


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