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音楽とわたし③-兼部とドラムレッスンと-

多趣味で飽き性、でもちょっとだけこだわりの強い一面もあるどいの人生で唯一、一貫して深く関心を持ち続けている音楽。
ここまで書いてきて改めて思う。わたしはやっぱり音楽が好きだ

12月末まで毎週火曜日に更新する#週1note vol.5、
音楽を通して人生を振り返るエッセイを書いています。
読む方も書く方もちょっと後悔するくらいの文量になってきている。ヒィヒィ!

頑張ります。

前回までの記事はこちらにまとめました↓

1週目(11/19) プロローグ-音楽とわたし-
2週目(11/26) 音楽とわたし①-それなりに音楽一家-
3週目(12/3)  音楽とわたし②-打楽器との出会い-
4週目(12/10) 音楽とわたし③-兼部とドラムレッスンと- ←今ここ


前回が中学生時代だったので、今回は高校生編です。


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“高校生時代”のキーワード
・歌うことに目覚めた
・ドラムを極めたい
・ビークル、エルレ、スピッツ


歌うことに目覚めた


音楽以外の側面でも、圧倒的に濃い環境かつ濃いメンバーと濃い青春を過ごした高校生時代。

中学時代はほぼ学年トップを争い、中3で学力的なピークを迎えたわたしだったが、塾のみんなが行く県立高校には見向きもせず、大阪の某国立高校を受験した。ひねくれ度MAX。世間に認知されている偏差値は異様に高かったが、いろんな意味で破天荒な学校だったので、ここで高校生活を過ごすことに強くあこがれを抱いていた。

附属中学からの内部進学が多く、高校から(外部)入学するのは全体の1割くらい。人見知りでコミュ障だったわたしは、当初は色々と苦労したけれど、高校でも部活に救われることになった。
(行事や生徒会活動にもたくさんのいのちを注いでいたけれど、それはまた別の機会に!)

本当は軽音楽部に入りたかったけど、案の定そんなものはなかったので、紆余曲折を経ずに吹奏楽部へ入部
パーカッションは当時高3の先輩と、高2の幽霊部員の先輩が1人ずつ。経験者だったわたしは、即戦力として歓迎された。

それなりに人数に恵まれていた中学時代とはあまりにも違う環境。高3の先輩が引退してからは、パートでひとりぼっちになる時間が多かった。
他の部活の先輩が助っ人に来てくれたり、別のパートの同級生や先輩も仲良くしてくれたので、それなりにはやっていたけれど、中学時代とのギャップに戸惑いを隠せない日々だった。


そんな中、新しい流れがやってくる。

わたしが通っていた高校は中学から音楽の授業に力を入れていた。
学業や教科としてというより、ただひたすらに音楽に対する技量と熱を磨くようなスタイルで、授業の大半が合唱の練習

芸術系の副教科は音楽・美術・書道から選んで2年間履修することになっていて、もちろん音楽を選んだわたし。
1年生の時は圧倒的カリスマスパルタ鬼教員(♂)による指導だった。

中学からの内部進学組は全員音楽の授業を受けており、合唱のパートは既に決まっていた。
初めての授業の際、外部入学の者だけが鬼教員に呼び出され、パートを分けるテストがあった。

女子はソプラノかアルト。
わたし声低い方やし、きっとアルトだろうな。

そう思っていた矢先。

音楽準備室のピアノの前に立たされて、言われるがままに鍵盤の音に合わせて声を出す。

だんだんとオクターブが上がる。


もう無理、もう無理…



「もっと腹に力入れて出さんかい!!!!!」


語尾にボケェとでも付きそうな勢いで恫喝され、無理やりお腹を押されながら発声は続く。
先生の力に負けじとお腹に力を入れた。

一応、ピアノで鍛えた相対音感があったので、音を取ることは難なくできていた。そして、自分でも思っていなかったような高い声域へ。



「…お前はソプラノや」



以降、歌うことが楽しくて仕方がなかった。

周りと比べても決して上手とかではないと思う。でも、自分の声にこれまでにない可能性を感じて、レベルの高い音楽の授業にも夢中で食らいついていた。


そんな折、同じクラスの女の子が合唱同好会(今思えば、逆になかったのが不思議なくらい)を作ろうと動きはじめ、わたしも声をかけてもらった。
わたしと同じ外部入学の男の子が中学で合唱をやっていて、それがきっかけで意気投合したらしい。いいじゃん楽しそう。兼部はなかなか大変だったけれど、二つ返事でOKした。

新しく同好会を立ち上げるにあたって、メンバー集めや場所の調整、イベントの企画など、簡単ではないことも多かった。内輪でもめることも多々あったし、フェードアウトしていくメンバーも少なからずいた。

それでも、今までに触れたことのない色んな合唱曲を聴き漁り、楽譜を入手しては練習し、外部のコンサートに出たり、校内コンサートを企画たり、後輩を勧誘したりして、今思い返してもめちゃめちゃ楽しかった
学校全体の風潮で、部活にしても顧問の存在は薄く、基本的に全部自分たちでやれる環境だったから、もはやなんでもありだった。広い声域を活かして、ソプラノからバス(男声低音)まで、曲によってあらゆるパートを担当した。

合唱同好会を作ろう会から始まったこの活動は、合唱同好会を経て、最終的には合唱部に昇格して3年間の活動を終えた。


すっかり合唱部の話になったけれど、兼部をするにあたって、どちらも手を抜いたつもりはない。
吹奏楽部は状況的にしんどいものはあったけれど、後輩たちにも助けられ、どうにか3年間部員として続けることができた。
自分の守備範囲が広がり、興味の対象と熱の入れ方が変わっただけ。合唱を経験することで、吹奏楽においてもメロディーラインの聴き方が変わったし、歌いながら練習ができるようになった。より音楽が好きになったと言える3年間だった。


ドラムを極めたい


中学生時代よりは吹奏楽(打楽器)に注ぐ熱量や時間が減ってしまい、ドラムに触れる機会も少なくなった。

ネットで知り合った子と遊びでバンド練習をやったり冒険的なこともしていたけれど、案の定長くは続かなかった。

ドラム叩きたい。もっとうまくなりたい。


そんな話を母親にすると、レッスンに通ってみればと背中を押してくれた。

都会の学校に通っていたのもあり、お小遣いの水準もきっと高かったし、色々と贅沢をさせてもらっていた。ありがたいことに。
そんなに簡単なことではなかったよなぁ…と今になって思う。

天王寺にあるヤマハミュージックサロンに体験を経て月3で通うことになった。レッスンと言えば小学生のときのピアノのイメージしかなかったけれど、都会の大手の音楽教室は洗練されていて、大人の空間ってかんじ。
(文字通り「大人の音楽レッスン」みたいなキャッチフレーズでやっていたと思う)

1:3のレッスンで、講師はプロのドラマー。同じレッスンに通っていたのは、2~30代のお兄さん・お姉さんから50代くらいのおばちゃんまで幅広かった。
1回のレッスンでパッドの基礎打ちをしたり、フレーズの練習、課題曲など盛りだくさん。今まで吹奏楽でしかほぼまともにドラムをやっていなかったので、とても新鮮だった。

2年くらい通って受験の前に辞めたけれど、他のコース(ボーカル、ギターなど)の人とバンドを組んで発表する機会なんかもあって、当時としてはかなり満足していた。

本当は固定のバンドを組みたい気持ちもあったけれど、人脈・人望がないどころかコミュ障に磨きをかけていた当時のわたしには到底無理だった。笑


ビークル、エルレ、スピッツ


高校から大阪に進出し、通学圏内に大きいCDショップやTSUTAYAがあったことは、田舎者のわたしにとって大きな変化であった。

高校生時代の3大バンドは、ビークル、エルレ、スピッツ。
他にもUVERworldとか木村カエラとかよく聴いていたかな。レッチリとかQUEENとか洋楽も聴きはじめたっけ。まだまだ中二を引きずって、人と違うことがかっこいいとか思っていたので、パンクとかオルタナといった言葉にわけもわからず惹かれていたあの頃。

BEAT CRUSADERSを初めて知ったのはテレビの音楽番組だった。カウントダウンTVかなんかで一瞬GHOSTのPVが流れて、なんだこれかっこいいってなったっけか。お面やし、歌詞英語で同じことしか言うてないし、あんまりわけもわからんけど、ポップでキャッチィでとにかくかっこいい。なんだろうな、こんなに言語化するのが難しいのに大好きだったんです。
覚えている限り当時あんまり口語としてメジャーじゃなかったけど、エモい、って言葉が一番しっくりくるのかな。

ELLEGARDENについては前にも書いたので、言わずもがな。

音楽性に関してビークルとかなり近しいものがあると思っていたけれど、エルレの方が正統派かっこいいだった。

スピッツは周りで複数の友達が好んで聴いていて、その影響で好きになった。大学に行ってからなお深く聴き込むことになるんだけれども、このタイミングでスピッツの良さを知ることができて本当に良かったと思う。メモカスとか8823とかルキンフォーとかが好きだった。


もちろん、中学から聴いていたバンドも熱量を増して好きだった。

高1の夏に人生で初めて行ったバンドのライブは、BaseBallBearとチャットモンチー、シュノーケルの対バンツアーだった。たしかBIG CATだったと思う。普段CDやMDで聴く曲が目の前で生演奏される光景はとてもまぶしく、圧倒された。


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これでも本当に一部だけど、世界が広がった高校生時代。

聴く音楽も、演奏する音楽も
無限にあるんだなと実感したし
音楽さえあれば生きていけると本気で思っていた。



#週1note vol.5 どいのnote “音楽とわたし”
なんとか折り返して、終盤に入っていきます。

来週も更新…できるといいな!


読んでくれてありがとう。ではでは~



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