【映画】ディズニー帝国に勝てる存在はほぼいないだろう「インクレディブルファミリー」
いやー、実はみてきました。「インクレディブルファミリー」。滅茶苦茶面白いですねぇこれ・・・なめてましたわ。「フフン、今時ピクサーかあ?」って感じであぐら書いてみてましたが普通にヒーロー映画としてもアニメ映画としても満点の出来です。
逆に言うと完璧すぎてほぼ悪口が見当たらない、まず「ファンタスティック・フォー」や「バットマン」とかへの熱いオマージュの数々には感動させられました。
あとさらにヒーローの活動を禁止する法律の制定とかも映画版のウォッチメンよりもウォッチメンらしかったです。(あの映画は認めていない)
引退していたはずのヒーローが徐々に活動を再開させるのもフランク・ミラーの傑作「ダークナイトリターンズ」をほうふつとさせてなかなかグツグツきました、
さらにいってしまうとこんなすごいエンターテイメントを観た後に、ほかの映画をみたら不感症になるかもしれん・・・。そんぐらいすごかった。
やはりディズニーはすごいです、世界中のエンターテイメントが束になってもディズニーには勝てないでしょう。やつらはそれぐらい平気でできる。
あとイラスティガールのエロさ、これは日本アニメではさかさまになっても出せないエロさでしょう。やられるときの苦しそうな表情、電車を止めるときの汗、捕まった時の体・・・円熟した女だからこそ出せる表情の数々にはまあ、驚きですわ。日本のアニメはロリに特化しすぎだ。
そして本作に出てくるヒーローはたぶん同性愛者のメタファーだとおもわれる。「偽りの自分ではなく本当の自分をさらけ出そう」みたいな具合の言い方、まさしく同性愛者啓蒙映画でありそうなパターンでしょう。劇中で隠されたヒーローたちが集い酒に飲み享楽にふける場面があるのだが、これがまさしくゲイバーのようにみえたのだなぁ。
そして、ワンダーウーマンやゴーストバスターズのように露骨にフェミニズムの説教をするのではなくかなり巧妙にバレないように政治メッセージを盛り込んでいるのだ。この巧妙さには本当に関心させられた、やり方がうますぎる。映画における政治メッセージはこれぐらいがちょうどいいのだ。
なんと本作ストーリーの中核を担うのは奥さんのイラスティガールと娘のバイオレットなのだ、そしてなんと悪役の正体はなんと女性なのだ!
ここまで女性キャラを推しだしてくるとはおもわなかった、だがそれが鼻につかないのだ。ディズニーのバランス感覚はほんとうにすごい。
点数は95点だ。
劇中で映画をみていたとおもわれる女子高生の一団が「みにきてよかった!」と言っていた。俺が映画をみにくるのはこういう純粋な感想を言ってくれる若い世代をみたいからだ。
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