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DC映画はなぜMARVELに負けるのか

以前の記事でカートゥンネットワークで育った世代といいましたが、自分はどちらかといえばMARVELよりDC派でした。

それはここ数年でも変わらない不動のものでした。

DC映画が大コケしたり地味なのを作るたびに「お前らに何がわかる!」となったものです。

ところが、去年のジャスティスリーグを公開してからは考えがやや変わっていきました。

残念ながらジャスティスリーグは平凡な出来で、個性にかけた退屈な映画としかいいようがありませんでした。

というか去年の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の続編や「スパイダーマンホームカミング」「ソー:バトルロイヤル」のクオリティが高く、世界中で受けた理由がわかるのに比べ、DCのヒット作はワンダーウーマンぐらいしかない(しかもほとんど北米だけでしか受けていない)のをみると必然的にDCに対する愛情も冷めていってしまいました。

ここで個人的にDC映画がなぜMARVEL映画と比較して面白くないのかという考察をさせていただきたいと思います。


①笑えない


まず去年公開されたジャスティスリーグを振り返ると意図的に笑えるシーンを盛り込んだ節がありました。

その多くはフラッシュ関連ですが、残念なことに笑えるというより痛々しくコメディを狙ってるわりにはすべっているようにみえました。

例えば、フラッシュがジャスティスリーグに加入しないか?というスカウトをバットマンから受けるのですがフラッシュは即答で「入りたい」という何がおもしろいのかわからない寒いギャグがあります。

予告編でもウンザリするぐらい流れてたのですが、当然本編でもあります。

まあそこはいいんですが、とにかくフラッシュの出てくるところすべてをカットしてかまわないぐらい痛々しい演技で笑えるというより可哀相でみてられないのです。

別作編で「スーサイドスクワッド」がありましたが、コメディで売ってる割にはこれもお世辞には笑える場面はありませんでした。

まずその点あげればMCUの映画は笑える場面を作るのが非常にうまくスパイダーマンにしろガーディアンズにしろ一般層にも受けるギャグが多くあったのが特徴的でした。


②誰が主人公なのかわからない 


まず、なぜMCUが受けたのかを考えてみましょう。ほぼストーリーの中心にいたのはアイアンマンことトニー・スタークでした。

そもそもがアイアンマンから始まったシリーズなので、必然的にMCUの主人公はアイアンマンになり彼の単独作から話が膨らんでいくようになっていきました。

主人公であるとともに話をかき乱すトリックスターでありトラブルメイカーであるアイアンマンは、その性格の是非は置いておいて主人公としては適格だったとおもいます。

その点、DC映画は本来ならスーパーマンをその主人公として置きたかったのでしょうがいかんせんマンオブスティールからして性格が暗く自分から話を動かす存在ではなく、受動的な存在だったので主人公としては不向きだったとおもいます。

ジャスティスリーグでもその悪い部分は色濃く出て、一体誰がどういう役割なのかわからないまま話が進み2時間近い上映時間を無駄にしていたなという感じが否めませんでした。

僕が思うにDC的にはバットマンをシリーズ全体的な主人公として置けばこの問題は解決したとおもいます。

しかし・・・次の問題にうつります。


③もうバットマンもスーパーマンも見飽きた


最大の問題点ですが、過去にバットマンもスーパーマンも映画が成功しておりそのイメージを引きずってるファンが多くいるのも事実です。

よくよく考えれば実写映画を除けばDCはアニメでも成功を収めていますし、ヤングスーパーマンでもジャスティスリーグは映像化されています。

と、考えるとファンも一般層も「バットマンやスーパーマンに飽きた」のではないでしょうか?

MCUはチョイスからしてあまり一般層に浸透性が薄かった「アイアンマン」や「アベンジャーズ」を主人公に置いておいたのは成功だったとしかいいようがないでしょう。


④原作ネタがわかりにくい


これが最大の問題点だとおもいます。

まずバットマンvsスーパーマンで最大のオチになる「バットマンとスーパーマンの母親の名前は同じ」というネタは原作ファンにしかわからないものでした。

次にジャスティスリーグの敵であるステッペンウルフは原作では魔王ダークサイドの部下なのですが、それも原作を読まないとわからないという最大の欠点がありました。

マニアには受けますが、一般層からみればわかりにくいこのトリビアの数々はストーリーを余計にややこしくしてしまってしまっていたなとガッカリしました。

この点、MCUは様々な原作ネタをかいつまんでわかりやすく描いてはいたかなとおもいます。


⑤結論

もうDCは映画シリーズの展開をあきらめましょう。

元々DCにはドラマとアニメという映画シリーズにはない武器があります。それらに力をいれて映画はもう全部打ち切りにしましょう。

引くに引けないのでしょうが、ここで諦めるのもまた手の一つです。




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