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最後の最後までロックバンド-或る感覚/こらふぇす2016 DAY1@仙台Flying Son 2016.12.03

出演アーティスト全31組。12/3、12/4、12/10の3DAYSで開催される『こらふぇす2016』

今年で3年目となるイベントの初日、12時から始まり、あっという間に時は過ぎ、気が付けば残り2組となっていた。次は『或る感覚』のライブだ。

来年の4月に解散する彼ら、仙台でのライブは今回がラストとなる。

音作りが始まり、会場にエッジの効いたサウンドが響き始める。まだライブが始まっていないにも関わらず、既に良い。そんな事を思いながら舞台上をジッと見つめていると、セッティングが完了したのか、タチバナ ロン(Vo./Gt.)はメンバーとカタイ握手を交わし、会場が暗転する。

<終わりを始めようか 東京の『或る感覚』です>

そう告げて始まったのは「エンドビールで乾杯」
華々しく終わりが始まった。

間髪入れずに「画家と筆」、「初夏のピラニア」と続く。

冷凍都市の風が吹き込むような、激しくもジワリと哀愁が滲んだオルタナティブなロックは相変わらず心地よく、心に突き刺さって、いつも以上に沁みこんでくる。

MCに入り、ラストの仙台だけど辛気臭い感じにするつもりはなく、イベントで一番音の大きい状態で終えることを宣言。また、バンドが終わっても、全員音楽は続けていくこと、『或る感覚』が終わっても必ずここで会うために、其々が次のステージを見据えて徐々に動き始めていることを告げた。

そして<自分が初めて書いたラブソングを会場の人に向けて歌います。>と語り、「対話」が演奏される。スロウテンポのバラードロックが会場を満たしていく。力強く歌い上げる様は今までの感謝の思いが込めているように感じられた。

静寂に包まれたのも束の間、静寂をぶち壊す様にベースの重厚な音がうなり始める。そこに極限まで鋭くなったようなギターサウンドが重なり「ファイトクラブ」の幕が開ける。

攻撃性充分、ハードパンチャーな音に会場は揺さぶられていく。曲が進むごとに更に激しくなっていく中、舞台から此方に叫びのような声で

“もう二度と戻ってこない『或る感覚』を悔いなく終われんのか?俺らのロックが伝わったんなら拳をくれ!“と会場を挑発する。煽られた会場の闘志は更に高まり、会場の拳が振り上げられ、舞台に集められていく。

会場の応えに

<この空間が俺とお前らのファイトクラブです 本当にありがとう 最後の最後までロックバンドです 『或る感覚』最後までありがとう>と吠えて返し、熱量はピークに達する。

ピーク熱量そのままに、途切れる事なく最後の楽曲「city style alternative blues」が始まる。極東ダンスロックが駆け巡り、会場は『或る感覚』にしか創り上げられないダンスフロアへと変貌させて最後を締めくくった。

最初から最後まで全力ぶっ通しでロックを奏で、声を嗄らしながらも叫う様はこの地に対しての別れと感謝、そして最後の楽曲の歌詞

------------------------歌詞引用----------------------------

近未来型の

どっかのバカ

超迅速で

マ ジ ヤ バ

初夏に吹き付ける騒ぎ立てる風

このまま何処かに飛べそうな気分

-----------------------引用終------------------------------

からは『或る感覚』の終りと其々の道へ進むことを改めて宣言していることが特に感じられた。

宣言通り、最後の最後までロックバンドとして仙台での舞台に立ち、約30分間計6曲と短い時間の中でありながら、全てを表現し切った最後に相応しい濃厚なライブとなった。

本当にありがとうございました。

<セットリスト>

01.エンドビールで乾杯 (from “バイタルリスペクト”)

02.画家と筆 (from “バイタルリスペクト”)

03.初夏のピラニア(from “バイタルリスペクト”)

04.対話(from “バイタルリスペクト)

05. ファイトクラブ(from “バイタルリスペクト”)

06. city style alternative blues(from “カウンター”)


或る感覚official web site

twitter アカウント @arkn_official

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