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A-345 ダンテ胸像(小)

石膏像サイズ: H.18×W.23.5×D.13cm
制作年代  : 
収蔵美術館 : 
作者    : 

この彫像自体の作者、収蔵美術館などはよく分かっていません。ダンテ・アリギエーリ(1265-1321)は、都市国家フィレンツェ生まれの詩人・哲学者・政治家です。叙事詩「神曲」は、それまでの中世的価値観にとらわれない新しい人間存在のありようを模索した作品で、ルネサンスの到来を告げる名著となりました。ダンテ自身は熱心なキリスト教徒でしたので、あくまでキリスト教的な世界観の中で、人間がより人間本来の喜びに満ちて生きるにはどうしたらよいのか?という問いかけが神曲には綴られています。そして、こういったテーマの表現のために、ダンテは古代ローマや、古代ギリシャの要素と聖書の要素とが渾然一体となった世界を作り上げました。ヨーロッパ文明を縦断するような視点と知識で人間存在を見つめなおした神曲は、その後訪れるルネサンスの精神的なバックボーンとなりました。

フィレンツェの”ダンテの家”とされている建物外壁の肖像彫刻

(写真はWikimedia commonsより)


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