N-063 オシリス神とイシス神

石膏像サイズ: H.90×W.28×D.48cm(オシリス)
        H.90×W.21×D.47cm(イシス)
        (いずれも原作サイズ)
制作年代  : 紀元前7~6世紀頃
収蔵美術館 : カイロ・エジプト考古学博物館

古代エジプト末期の第26王朝(サイス朝 B.C.664-525 新王国時代の後の第三中間期と呼ばれる時代)の墳墓(サッカラ Saqqaraにある)から発掘されたオシリス神とイシス神の像です。アッシリアの影響下で成立したサイス朝でしたが、初代の王プサメティク1世の努力で徐々にエジプト人としての主権を回復し、美術様式の面でもかつての栄光の時代に回帰するかのように古王国(紀元前27~22世紀)、中王国(紀元前21~18世紀)の様式を手本とした復古的なスタイル(“サイス・ルネサンス”とも呼ばれる)が主流となります。このオシリス&イシス像もそのような作品と考えられます。

オシリスとイシスは、古代エジプト神話内では最重要とされる神々のメンバーです。最も原初的な第一世代の神々である、ヌン(混沌)、ラー(太陽神)、シュウ(大気)、 テフヌト(湿気)、ヌト(天空)、ゲブ(大地)などの後に登場する第二世代の神々となります。オシリスが胸元で交差させている2本の道具は、Crook and Flail(杖と殻竿)と呼ばれるもので、Crookは牧羊をつつくための杖で権力を象徴し、Flailは穀物を脱穀するための道具で大地の豊穣を象徴しています。

カイロ・エジプト考古博物館収蔵 プサムティコス王の墳墓から出土したオシリス神、ハトホル神(牛の姿)、イシス神の像 この3体でセット
(写真はWikimedia commonsより)


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