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L-663 ホルス神レリーフ

石膏像サイズ: H.23.5×W.15×D.3.5cm(原作サイズ)
制作年代  : 紀元前900年頃
収蔵美術館 : ルーブル美術館

古代エジプト神話上で、天空と太陽の神とされるホルス神のレリーフです。オシリスとイシスの息子という存在と、ラーの息子で天空神・隼の神という存在とが習合されて、現在知られるようなホルス神の概念となりました。オシリスの仇であったセトとの戦いに勝利して地上の支配者となったことから、ホルスは現世の統治者であるファラオの象徴ともされます。その姿は隼や、隼の頭を持つ男性として表現されます。上エジプトを象徴する女神ウアジェトにちなんだコブラを図像化した赤い冠(red crown)と、下エジプトの象徴である女神ネクベトに由来する白い冠とを二重に被ることで、全エジプトの支配者たる地位を明示しているのです。

ホルス神の図像 ウアス杖とアンクを持ち、上・下エジプトを象徴する二重の冠を被っている。(写真はWikimedia commonsより)


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