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中国語を初級から中級にするために必要なこと

このnoteを読んでくださる方の多くは英語をそれなりに勉強してから中国語学習に取り組んでいると思います。私の現在の勉強仲間もほとんどがそうです。でも、私自身は学生時代いわゆる「英語アレルギー」で、常に英語の勉強から逃げているタイプでした。ところが大学院受験とその後の大学院生活で英語を読まないわけにはいかず、英文を読んで理解するということについてはまぁまぁトレーニングをし、その延長として、簡単なものならリスニングもできるようになりました。

おかげで「英語は中学生レベルくらい」とすっかり勘違いしてしまいましたが、いざ自分が話したり英作文をしようとした時、ようやく基礎がまるでできていないことに気づきました。そこで今は中学英語を一から復習していますが、「どこが分からないかを理解する」ということの大切さを再認識しています。

そんな体験から思い至ったことがあります。中国語学習を始めた人で、時々初級から中級へ向かう段階で足踏みしてしまう人がいるのですが、そういう人は多分「どこが分からないか分から」ず、効果的な学習ができていないのではないか、ということです。

そこで今回は中国語を初級から中級に押し上げるために、力を入れてクリアしたいポイントをご紹介したいと思います。

■声調

外国人が中国語を勉強する際にもっとも苦労すると言っても過言ではないのが四声と呼ばれる声調です。ところが、これを甘く見て先に進んでしまう人が少なくありません。「最初から完璧にできなくても」とか「外国人だから仕方ない」という意識のようですが、この意識を変えられない人は早晩学習に行き詰まります。

英語の発音も日本人には難しく、少しずつ習得していったという人も多いと思います。中国語にも日本語にはない音があり、それはやはり相応の練習が必要です。が、声調はそれとは全く違う概念だと強く肝に銘じて初級のうちにしっかりと習得しておく必要があります。

方法としては、まず単語の発音を聴いて声調の組み合わせを当てる、さらに指定された声調の組み合わせ(例えば1声・4声など)を実際に発音してみるなどして身についているか徹底的にチェックするといいと思います。

声調の間違いを指摘すると発音を嫌がってしまう人がいますが、繰り返し練習すれば必ずできるようになります。ここは心を強く持ち、諦めずに習得に励んで欲しいポイントです。

■ピンイン(拼音)

ギーク中国語の初心者向け勉強会ではピンインをあまり練習しません。実践的会話の習得を主な目的としているので、最初はよく使うフレーズの発音を四声含めて徹底的に耳で聴いて練習します。これは「通じた!」という体験を通してモチベーションを保つためですが、やはり初級から中級へ前進するためにピンインは避けては通れません。

ところがこのピンイン、いろいろなルールがあり、しかもかなり数が多いので、一覧表を見て一つ一つ覚えるのは至難のワザです。結局のところ単語単位で地道に覚えていくのがいちばんの近道。身の回りの漢字にかたっぱしからピンインを振る、という練習法もオススメです。

そしてとにかく"听写"(ディクテーション)を繰り返しやることが大事です。知らない言葉が出てきても、ピンインで音を書き取っておいて後で漢字と意味を調べる、ということを繰り返せばほぼピンインは身につくはず。この時、興味がある分野に関する題材を選ぶと挫折しづらいです。

■基本文法

中国語は英語と比べて文脈依存度が高く、文法がさほど緻密ではないので、初級で覚えるべき基本文法もそれほど多くはありません。これを押さえておけば、漢字がわかる日本人ならチャットなどはすぐにできるようになります。

勉強方法としてオススメしているのはHSKの3級を丁寧に勉強すること。HSK3級には基本的な文法が網羅されているので、各文がどのような構造になっているのか理解しながら勉強を進めると「何となくわかる」から「自分でも書ける」ようになると思います。また、私自身は受験経験がないのですが、中国語検定(中検)は文法の理解度を見る問題も多いそうなので、そちらの勉強をしながら文法を習得するのもいいでしょう。

ちなみに、ギーク中国語でHSKをオススメしているのは、3級以上にはビザ申請の際にポイントが加点されるからです。深圳のどこかの企業で働きたいと考えている人には必須の資格なので、ぜひチャレンジしてみてください。

■最後に

日本人は漢字がわかるので読解がとても得意です。だからこそ、つい「分かった気」になってしまいがち。漢字がわかるという大きなアドバンテージを最大限に生かすためにも、上記3つを初級のうちに頑張って習得してみてください。

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