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左翼は『反日勢力』なのだろうか―右翼と左翼の違い―

https://twitter.com/s_hakase/status/1535556115211382784?lang=ja

本を一切読まず政治の情報源はすべてX(ツイッター)に頼るというのが、典型的なネトウヨの姿であろう。
逆に情報源をX(ツイッター)に頼っていながら、ネトウヨになっておらず、リベラルに傾く人も一部いるが、彼ら/彼女らは理想を語るだけのいわば空想的左派である。
いずれにしろ、先に挙げたような本を読まずイデオロギーを知らない人々は、政治に関して表面的な理解しか得られないことは確かだ。

右派と比べ、左派のほうがイデオロギー色が強い。
これが俗に左は論理、右は感情といわれる所以であるが、政界における左派の主張は、左派イデオロギーを踏まえたものである。
もちろん、共産主義陣営は崩壊したため、左派政党がわかりやすいようにイデオロギー色を前面に押し出すというのはないのだが、左派の主張には左派イデオロギーが透けて見える。
たとえば、軍拡反対はレーニンの帝国主義論が下地にあるし、選択的夫婦別姓や女性・女系天皇は家父長制の否定である。

しかし、先に挙げたような人々は本を読まないから、ある人は『反日勢力が日本を内から崩壊させようと画策している』とでも妄想し、ある人は『中国が戦争を仕掛けてくるというのであれば、そんなに韓国と外交がうまくいかないのであれば、アジアの玄関口に住む僕が、韓国人や中国人と話して、遊んで、酒を飲み交わし、もっともっと仲良くなってやります。』とでも自信あり気に語り、ある人は『改憲反対(理由:○○だから)、同性婚賛成(理由:○○だから)』と政治の表面的な部分をなぞることしかできないのである。

ところで、ノンポリが持つ右派と左派のイメージはどんなものなのだろうか。
右派も左派も、正しいことも言えば間違ったことも言うからどっちもどっち、というイメージなのだろうか。

しかし、右派と左派の対立は単にAかBかの対立ではない。
今の世の中を変え、理想を追求する左派と、今の世の中を維持しようする右派との対立であって、前に進むための努力をするか、その努力を放棄するかの対立なのである。

左派は貧富の格差をなくし、平等な社会を実現することを目指す一方、右派は資本家が労働者から富を搾取する資本主義社会、すなわち資本家や権力者にとって都合の良い社会を維持することしか頭にないのだ。
右派の主張する体罰容認や儒教道徳はまさにわかりやすいものである。
「社会に出たら理不尽な目に合うのだから学生のうちに理不尽な目に合わせて慣れさせておく」「(女性は)若い時は親に従い、盛りにしては夫に従い、老いては子に従う」
右派は、上に従順で権力者にとって都合の良い歯車を量産するためにこのような思想を教育を通じて植え付けるのである。

しかし、ネトウヨは本を読まないため、容易く資本家や権力者に操られてしまう。
基本的に、左派の発言は「格差のない平等な社会を目指す」もの、右派の発言は「資本家や権力者にとって都合の良い社会を目指す」ものとして、補助線を引いて解釈するとわかりやすいだろう。
左派が理想を追求する一方、右派は権力に執着するのである。

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