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間違ったメンタル対策

企業でのメンタルヘルス対策は 今や経営戦略そのものです。
なぜなら 働く人が100%の元気で仕事に挑めずに どうやって成果を出すのか、、 いくらAIが発達しても それを動かすのは人間です。
人が全く不要な世の中はやってこない。優秀な人材の確保は これからますます厳しくなる人材不足の社会では急務の経営課題と言えます。

ところが メンタルヘルス対策となると どうも企業によっては 全然方向違いに進めているところをお見受けします。
職場のメンタルヘルスと医療のメンタルヘルスは 少し観点が違います。
そこがごっちゃになってしまって、うまくいかないケースをよくお見受けするのです。

せっかくメンタルヘルス施策の専門チームを作っても 休職者が減らない、復職できな社員が多い、復職後に不活性社員になってしまって誰も手が出せない、など。

メンタルヘルス対策をしている中で 実は一番担当者が苦労するのは、メンタル不調に陥った人への対応ではなく、同じ部門で働くメンバーとの意見の食い違いが多いことなのです。
例えば、企業人事総務がメンタルヘルス対応推進者となり、医療職の方と連携する際、医療職の方は「病院の患者」扱いになってしまい、どんどん休職者を出し続けてしまう。
または 同じ組織内にメンタルヘルスへの理解がないため、担当は進めたいのに、上司が手厚いフォローをさせてくれない、など。

要するに企業として どのようにメンタルヘルス対策をしていくのか 目的がはっきりしていない、そして目的が共有されていないことが問題なのです。
一般的なイメージで、メンタルヘルス対策をしっかりやって 組織の健康経営を増進していきましょう、、というだけのぼんやりした目標では 全然実効性がありません。

自分の会社には、どんな課題があって、何が原因なのか調査しつつ、企業理念に沿った未来像に進むために 社員がどうなればいいのか、その目標を明確に持ち、尚且つ全員共通に落とし込み、一枚岩で立ち向かわなければ うまくいくはずがありません。

立場が変われば それぞれの正解は違うものになるのは当たり前。
でもそれを組織内でやってしまうと、目標がバラバラになり、一枚岩にはなれません。ですから、企業として向かうべきところ、ゴールを明確にして、それぞれの立場から そのゴールに向かうための手段を考える組織にならなければ いつまでも平行線、成功しないのは あいつのせい、という他罰的で生産性を生まない結果になります。

目的は1つ。でもそこに向かう手段は様々。人事部の見解、医療職の見解、それらを目的を達成するためにすり合わせることが重要なのです。

もちろん サポート側の部内トラブルだけではありません。
診断書を提出し休職し、本人のいいなりで少しも改善しない、でも主治医の所見だけでは全然様子がわからない、、そのうち傷病手当金受給期限のころ 復職、、そしてまた 休職・・の繰り返し・・・

特にメンタルヘルス対策は 生身の人間を対象にしています。周りがそれぞれの利権争いをしている間に その生身の人間がさらに体調を崩していくようだったら、本末転倒です。 一人ひとりの人の命(社員)を守りつつ、企業の目的に一歩づつ進めるよう 職場のメンタルヘルス対策は しっかりと理念を固め、一枚岩となるコミュニケーション力が大事になってくるのです。

まさに今 困っている!という方は ぜひご一報を!



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