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私という人 〜敵が増えた日〜

裏切りを受け

人間不信になっている私に

「また待ち伏せされる」と

教えてくれたⅯ。

本当か嘘か分からないが

どっちにしても家にいよう。

殴られるのは御免だ。

引きこもっていた私の

PHSにNからの着信。

私を外へ出そうと

必死な様子が伺える。

Nは思い通りにいかない事で

焦ったのか

私に謝りたい人間がいる

などと

訳の分からない事を話している。

誰が?

と冷静に問いかけると

NはIと繋がっている事を

白状する。

口調は攻撃的になり

罵倒し始めた。

そして、私が行かなければ

自分がヤラれると。

私が知ったことではない。

そもそも自分の身を守るために

友達を売るなんて卑怯でしかない。

私を裏切る奴なんか

みんなヤラれてしまえば良い。

そう思いながら

数週間ほど引きこもった。

私は過去の御一人様であった

時期でさえも登校拒否は

しなかったのに。

初めから友達なんて

いらなかったかもな。

引きこもり中

母は特に気にすることなく

自由にさせてくれていた。

心配されなかったのかって?

家にいるほうが安心していられる。

ただそれだけ。

生活安全課の方々と私は

とても仲が良かった。

捕まるような悪さは

していなかったが

田舎の警察は見た目が派手だと

注意して見ているのだ。

ただギャルなだけなのに。

引きこもりに飽きてきた頃

Ⅿから着信があった。

なぜ私に情報を流したのか

聞いてみた。

ⅯはIの友達と知り合いだったらしい。

あの日

Iの後ろにいた三人の中の一人と。

Iが一方的に敵意を感じているだけ

私が攻撃を受ける理由はないと

思うから助けたい

事前に知ることが出来ていれば

あの時も教えてあげられたのにと

謝られた。

Ⅿは自分たちと一緒に行動すれば

私とIを近づけるような事はしない。

だから出ておいで

一緒に思いで作ろう

高校時代は人生一度きりなんだからと。

私は簡単に人を信用できない心に

なってしまっている。

これもIの作戦のうちかも

と全てに疑いがかかっている。

Ⅿは私の心を読んでいるかのように

話し続ける。

Ⅿ母と私の母親は幼馴染だった。

Ⅿ母は私の母から何度も

救われた過去があるようだ。

母同士で定期的に連絡を

取り合っているらしい。

Мは母を救ってくれた

恩返しに力になりたいと

言っている。

このまま家にいても

つまらない日が続くだけ。

疑いながらも私は

引きこもりから脱する事を決め

学校へ向かってみた

数週間ぶりにクラスメートに会うと

毎日会っていたかのように

みんな普通に話しかけてくれ

特別な感じもなく

変わりはなかったよという

空気にしてくれるのが分かった。

私はふと気づいてしまう

Nの姿がない。

待ち伏せされていると聞いた日

Nは私を呼び出すことが出来ず

Iにとても可愛がられたようだ。

その数日後に自主退学をしていた。

IとN

私の敵が二人に

増えた事を知った瞬間だった。


・・・・・・・・続く







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