【極超短編小説】カミさんの秘密
命の終わりはあっけなかった。「え!これで最後?マジか?」そんな感じだった。朝、仕事に行く途中、つまづいて転んだ。打ちどころが悪かったらしく、俺は死んだ。
なぜ転んだか?それはフッと見上げたから。鉄塔を。歩きながら。なぜ見上げたのか?神様のような何かを感じたからだ。俺は信心深くもなければ、特に信仰も持ってない。しかし、その時はなぜだか、その神様に見られてる感じがした。
いずれにしても死んでしまったのは、もうどうにもならない。仕方ない、と諦めるしかない。ただカミさんのことが