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ディランの曲から始まるこのアルバム 隠れ名盤 Barbra Keith - 『Barbra Keith』(2nd )

年代関係なくいいと思えるアルバムじゃないかな~と思うこのアルバム。

1曲目から超かっこいいんです。生で歌っている姿を見たくなる声と語気の強さ。
冒頭「All Along the Watchtower」はボブ・ディランの曲のカバー。スピード感があり、キレのいいカバーに仕上がっています。ジム・ケルトナーのドラムがいいのはもちろん、John Brennanのアコギサウンド、かっこいいです。
John Brennanは初めて聞く名前でしたが、Pocoの楽曲でギターを弾いたりしているみたいです。

A面5曲目の「Free the Peole」はデラニー&ボニーやバーブラ・ストライサンドにカバーされ有名な曲です。
本作版はやっぱり本人が書いただけあると感じさせてくれるメリハリのある仕上がりです。

アメリカ・マサチューセッツ州出身の彼女。グリニッジ・ビレッジで活動をはじめ、68年にはジョン・ホールなどとKangarooというバンドで約1年間活動。その後、ソロキャリアをスタートします。

製作に1年以上かかったというこのアルバム。彼女のSSWとしての楽曲にたいする愛情を感じます。歌詞をすごく投げかけてくる感じします。
CD版のライナーノーツには、彼女が音楽について、「曲は聴きたい人に語り掛けるもの」と言ったと記載がありますが、本当にその信念を感じる歌い方だなと思います。

しかし、彼女はこのセカンドアルバムでいったん音楽活動をストップしたようです。本作に納得がいかなかったのか、失望してレーベルのリプリーズに前金を返し音楽界から足を洗ったという逸話があるそうです。
このアルバムは90年代にいきなりアメリカで人気が出たようで、それを機にか、彼女はまた音楽界に戻りCDもリリースしているそうです。
数年前には本作のアナログ盤もリイシューされました。

このアルバム、
ジム・ケルトナー、ローウェル・ジョージ、スプーナー・オールダムス、ラス・カンケルなど、豪華メンバーが集まっている点も注目です。

なんで当時高く評価されなかったのか。その点について、疑問というより神秘性を感じてしまう、そんな後味の残るアルバムです。


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