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[RIZIN LANDMARK5] 交わるフェザー級戦線!

試合順が既に発表された4月29日開催のLANDMARK5はメインとセミにフェザー級の試合を据えた注目度の非常に高い大会になっている。

朝倉未来 VS. 牛久絢太郎

斎藤裕 VS. 平本蓮

RIZINの中でも人気の高いファイターがケージを舞台にぶつかり合う。

RIZINのナンバーシリーズとは違い、ケージを使用するLANDMARKの試合は総合格闘技の魅力がより引き出されると個人的には思っている。

足や体が出てしまうリングとは違い、体をしっかり寄せることのできるケージでは組みのスキルをより効果的に活かすことができる。

テイクダウンとトップコントロール以外にもクリンチコントロールや壁レスで相手をコントロールすることが出来るようになる上に、起き上がる相手に対する打撃もケージがあることで空振ることなく強振していくことが出来る。

また、寝かされた方もケージを壁として立ち上がることが出来る。

さらにリング中央へ戻すためのストップも掛からないので展開の中で変な中断が入ることもない。

組技やグラウンド展開がある総合格闘技において、その技術や総合レベルの高さを示す為にはリングよりケージの方がより優れているように感じる。

なのでLANDMARKではMMAの完成度というものがいつも以上に勝敗を左右してくることになると思う。

朝倉未来 VS. 牛久絢太郎

多くの現役ファイターたちもこの二人の試合について言及しており、そして多くの予想が朝倉未来の勝利に傾いていた。

試合の中のどの局面からでも試合を終わらせることが出来るような強力なカードを持っているのは朝倉未来の方だと感じるし、反応の良さと対応力があるので崩す難しさもあるだろうと思う。

なので牛久絢太郎が勝つためには攻撃パターンや組み合わせを広く持って、朝倉未来のリズムを崩しながら切り札を忍ばせて試合をリードしていく必要があるのではないかと思う。

攻撃を仕掛けた時に後ろ重心で避けて強力なカウンターを放つ朝倉未来に対して、もう一歩踏み込んでいけるか、そして距離を潰してしつこいタックルで削っていくことが出来るのか。

いずれにせよこの試合は牛久絢太郎にとって大変なものになるだろうと思う。

牛久が難易度の高い作業を進めて試合をリードしたとしても、朝倉はハイキックや攻撃の入りに合わせる膝などで形成を一気にひっくり返す一撃を持っている。

なのでこの試合は工夫がより必要となる牛久絢太郎がどのようにして戦っていくのかというところに注目していきたい。

斎藤裕 VS. 平本蓮

これは試合が行われる前から平本蓮サイドが若干有利性を得ているカードになっていると思っている。

なぜならこの試合は客観的に見て平本蓮側がローリスクハイリターンで臨める組み合わせになっているからである。

本人の気持ちはそうではないかもしれないが、年齢的に若い平本はここで負けてもまだこの先がある上に今後の成長次第でいくらでも上を目指すことができる状態にある。

一方の斎藤は実力とキャリアを兼ね備えながらも現在RIZINで連敗を喫しているので、フェザー級のトップ戦線に残る為にも次戦での勝利が必須になっている。

それに加えて相手はMMAキャリアの浅い平本なので「勝って当たり前」、「負ければ大損失」といった具合に勝敗に掛かるリスクが非常に大きい。

そういった気持ち的に優位な状況と相性の良さ、そして勝った時のリターンの大きさなど様々な好条件が揃っているという算段を立てつつ、挑戦者ポジションについてシンデレラストーリーの構築を図っているのではないだろうか。

そうやって強かに最大限旨味を発揮できる相手を選別しながら、平本はこのRIZINのフェザー級で成り上がっていく為の最短距離を行こうとしている。

そこから平本自身が自分の出来ることや今現在の実力などを客観的に把握し理解していることが分かる。

つまりこれは無謀な挑戦というよりも平本が確率の高い勝算を持って、確実に斎藤のポジションを奪いに来ている試合になっているのではないかと思う。

それだけの根拠があるように感じる。

それを踏まえた上で斎藤がしっかりと勝つことができれば、それはそれで改めてその実力が証明されることになるだろうと思う。

ただ格闘技のセンスは恐らく斎藤よりも平本の方が上なのではないかと思うので、そこに若さと思い切りの良さを加えて斎藤の技術を跳ね除けることが出来れば、想像以上の内容で平本が勝利を収めるかもしれない。

逆に平本の強みを斎藤がいなして苦手なところを徹底的に突いていくような戦い方が出来れば、総合力の低さや至らない所を露わにさせるような試合展開を披露しつつ斎藤が勝利を収めることになるのではないかと思う。

総合力で戦えば斎藤、部分スキルで勝負したら平本。

この二人の戦いはキャリアの違いほど差があるような試合ではなく、斎藤にとっても十分危険性があるヒリついた試合になるのではないだろうか。

お互いに打たれ強い上に粘り強さもあるので、メイン以上の激闘になる予感もしている。

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