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移住して欲しい声とどう向き合うのか

鳥取で、地域×若者のチャレンジを伴走するNPOを経営しているゲンヨウです。僕は高校卒業後、進学をキッカケに鳥取に来て、そのまま根付いた人です。妻の実家に婿入りしてその集落で暮らしています。

移住者といえばそうなりますが、鳥取歴の方が長いので、あまり移住者っぽくみられません(笑)

1.大学生との飲み会で出た一言

先日、鳥取大学の地域学部の学生たちと飲む機会がありました。つながりの深い研究室のゼミ飲み会に混ぜてもらったのですが、卒論が佳境というタイミングでもあり、真面目な話から不真面目な話まで面白かったです。

「地域に入ってきた方と、地域内の人の考えに差がある、地域の人は結果的には移住してほしいと話すけどどう捉えたらよいのでしょうか」

ざっくりまとめると、関わりのある地域で、外から来た若手の方が更に外の人を巻き込みながらいろいろやっている。それはそれで評価はされている。一方で、その活動がすぐに移住者を増やすかは疑問、仕掛けている人もその辺はわかっている。でも、地域住民は移住者を求めている。

質問してくれた学生も、人口が少ないエリアの出身でもあり、移住者を求める気持ちや、すぐにはつながらない部分についてもやもやする気持ちもわかる。一方で大学で学んだ地域と外部人材との関わりや、時間をかけながら変わっていった地域事例も知っている。両方の視点を知っているので、悩ましいということだった。

2.期待しすぎないようになっている

僕も学生起業して5年目に、人を雇用することにして法人化もした。それでも「いつ、静岡に帰るの?」って聞かれてました。僕の事業が、どこで食えているのかよくわからないというのもあったかと思いましたが、創業して雇用しても、その辺の説得力は上がらないんだなと感じました。

大学生×地域の仕事をしていると、その辺の仮説が少しできてきています。要因はおそらく二つあって、一つ目は、”また来ますというけど、もう来ない問題”、フィールドワークなどなんでも大学生が地域に入り、「すごく良いところですね、また来たいです」という割にくる子は少ないというのが実態です。プチ失恋みたいなもんです。

もう一つは”自分や近所の子や孫も出ていった問題”、積極的に出したというのもあるのですが、自分の子供や孫が出て行ってしまっている場所に人が来ること自体がアンビリーバボーなわけです。

この2点から、外から来た人には原則、期待していないのではないかと思っています。でも、地域の継続を考えると住むことが大前提なので、移住してほしいになるのかなと思っています。アドレスホッパーとか、認識はないですし、副業・兼業もないです。

3.前向きにコツコツとやるのが吉

なので、外から入ってきた人は、移住してとか言われますが、そこまで気にせずに、自分の役割をコツコツとやっていくと良いかと思います。僕も誰かに残れと言われたわけでもなく、楽しそうなことをして残っていますし、卒業生たちに聞いてもそんな話をしています。

各地域で状況は違うので、住む人を増やすべきなのか、それ以前の関りを作るべきなのかはわかりません。関わる人も変数、地域状況も変数なので、パターンはあれどもマニュアル的には進めづらい。

そのため、該当地域の人で議論して行動すればよいと思います。楽しい方が続きます。儲かるのも大事。一緒に考えることはできるけど、僕がべき論を決められるほど単純じゃないなと思っています。

4.自分としてそれをどう捉え行動するか

遠回りになるようなことをしてきている自分ですが、続けることで点と点が線になり、面が見えてきました。ここまで17年。そんなに年数をかける必要はないと思いますが、コツコツが基本かなと思います。

また、どこで評価するかによって変わってくるなとも思います。関わった大学生には評価されているし、大学の先生からすれば専門性の薄いことをやっていると思われている部分は否めないし、全国から見れば面白い取り組みではあるけど、鳥取では当たり前になってきつつある。

難しいですね。自分がぶれずに続けられる、軸が大事なのかもしれません。自分として”これだ”と思う関わり方で良いんだなと最近は思います。

そんなことを考えた飲み会でした。

今日のおまけページは、今日、息子に言われて嬉しかった言葉とエピソードです。これで一週間は頑張れる。

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