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講演を頼まれた時にどう場を作るか

人前でお話しさせていただく機会が少し多い、ゲンヨウです。平均すれば月に1回以上は人前でお話しさせていただいています。毎回、どんな話をしようか悩みながらやっていますが、せっかくですので僕が講演・シンポジウムなどを依頼された時に、どうやってその時間を考えて組み立てるかについて書きます。

1.この記事について

人前で話す機会がある人、ワークショップなど場づくりが必要な人に向けて書いています。基本的なことだけ書いているので、参考にできると思います。この記事は、有料記事に設定しました。基本的なノウハウは無料公開していますが、使っている資料については、有料ゾーンに入れてます。

2.どのくらい人前で話をする人ですか?

回数は冒頭で伝えたように平均すると月に1回程度。一時期大学で講義を持っていた時もありました。ワークショップのファシリテーターなどもやったりしています。

そんな僕が初めて講演をお願いされたのが、活動始めて3年目だったかと思います。今から14年前。場所は、鳥取県日南町、大学の先生のあとにお話ししたかと思います。テーマは大学生を農村に派遣するというもの緊張しました。時間は30分くらいでした。

その時は、ひたすら喋りつづけた覚えがあります。それまでは、サークルの勉強会とか大学の卒論発表会とかの発表の経験はありますけど、一般の方の前では学生人材バンクの企画プレゼンをしたとき以来で、ほとんどなかったようなものなので。

そこから、徐々に依頼が増えて、2009年の「オーライ!ニッポン大賞」という賞を受賞した辺りからは、「農村×地元大学生」の文脈で呼んでいただくことが多かったように思います。最近は、移住定住ブームの関係で、地元大学に進学した他県の若者が残っていく不思議な仕組みについて話したり、地域おこし協力隊という制度の活用や、入ってきた人のフォローについて話すことが鳥取県以外では多いです。

もちろん、うまくいったとき、失敗した時を重ねながら少しずつ、いい感じに話せるようになってきました。抑揚や笑いの要素をいれてみたり、会場とのやり取りをしてみたりと、一方通行のしゃべりから、会場から話を聞いたりする余裕が生まれていったと思います。

次から、具体的な進め方について書いていきます。

3.依頼主との段取り

まず講演の依頼主にいくつか確認します。

==依頼主に確認すること==
(1)
テーマ、話してほしいこと
(2)
来場者の属性と予定人数
(3)時間と前後の流れ
(4)会場について

(1)まずはテーマです。なんで自分が呼ばれたのか、クライアントのねらい(目的)を伺います。来られた方に、新しい情報として認知してほしいのか、キッカケに行動に移してほしいのか。方法(ノウハウ)を知って欲しいのかで、伝える内容や講演スタイルが変わります。

とにかく、知ってほしいのであれば事例をたくさん話しますし、行動に移すのであれば、少しグループワークを入れたりします。

(2)の来場者属性は大事です。使う言葉を変えることが必要になります。例えば、僕のクライアントさんは一つは大学生に話してほしいという場合が多いです。そしてもう一つは、受入れ先になる農村のおじいちゃんに話してほしいというパターン。

年齢層が半世紀(20歳から70歳だと50年)ぐらい違えば、話す内容、言葉は変えます。あと人数も重要で300人くらいのホールと30人くらいの会議室だとやり方は変わります。

(3)の時間に関することは、時間厳守は話し手として一番大事です。来場者の計画も、クライアントの計画も壊れてしまうので、どんなにいい話で盛り上がってても時間は守ります。これは自分が呼ぶ側になったときに強く感じたのが理由です。

前後についても大事で、講演のあとにパネルディスカッションが入るようであれば、そこへの導線のような話も意識しますし、終わった後アンケート書いて解散であれば、アンケート記入時間も入れてしまったりします。自分が話す前に、誰が話すのかも気にします。連続した講演であれば、前の話者の話題やテーマと連動性があったほうが伝わりやすかったりします。

(4)は会場環境です。一つは大きさです。声の通り、プレゼン資料が見えるのか見えないのか。ホワイトボードがあるのかないのか。そして、機器に関しても聞きます。マイクの有無とか、プロジェクターの場所についてとか、最近はパソコンもケーブル類は全部持っていくので、マイクと部屋の大きさは聞きます。

4.自分の中で発信情報の整理

いただいたテーマと時間で、何が話せるかなというのを自分の中で考えて整理していきます。僕は大体、A4の紙に書いていくタイプなので、そこで大まかな構成を考えていきます。

(1)いただいた枠を分割して考える
この時に、いただいた時間を20分、30分の塊に分割します。90分だったら、30分×3とか、20分×4+10分は余裕時間とか。90分話し続けるのは、聞く側も大変なのでメリハリをつけます。20分、30分の塊で考えると考えやすくなるという特性もあります。

(2)キーワードを並べる
テーマに沿った、自分が語れるもの、素材をキーワードで書きます。A4の紙にキーワードが並びます。話題の粒度が違うので、その辺は並べ直したりします。大項目→中項目→小項目みたいな感じでしょうか。整えていくと、目次っぽくなります。

==キーワードを粒度で整えると目次になる==
1団体紹介と自己紹介
1-1自己紹介
 1-1-1生まれてから大学入学まで
 1-1-2大学入学から学生人材バンク設立まで
 1-1-3近況
1-2団体紹介
 1-2-1設立経緯
 1-2-2事業内容・・・

ここまできれいに分けませんがなんとなく、これをA4に殴り書きしていきます。矢印とか、まるで囲ったりとか、僕はビジュアルで流れを押さえていきます。

5.プレゼン資料作成

目次っぽい流れができたら、プレゼン資料を作りながら並べていきます。プレゼンの枚数は1枚1分を一つの目安で作ります。30分喋るなら30枚。あくまでも目安なので、ざっくり作っていきます。

講演がありがたいのは、新しい話もありながら、場所が変われば同じ話もすることができます。過去のプレゼンで使えるものはうまく使いながらやっています。

ちなみに、プレゼンは発表資料と配布資料は別に考えています。発表資料に配布資料が内包される形ですが、配布資料=発表資料にすることはないです。

==プレゼンの僕が気にしている点==
(1)文字の大きさ(会場によりけり)
(2)箇条書き
(3)印刷したときに白黒でも違和感ない(なるべく)

6.台本を作って、発表の流れを確認

プレゼンごとに、しゃべるキーワードをまとめていきます。台本シートなるものを作っていて、学生にもプレゼン時に使うように言っています。

原稿は書きません。原稿をしっかり書いちゃうと、それにしばられたり、とんだ時に、リカバリーが逆に難しかったりするので、キーワードで流れだけを押さえていくのが大事です(僕は)

最初は原稿を書きつつ、キーワードを赤字にしておく。それで徐々にキーワードで語れるようにしていくのが良いかなと思います。

7.会場に行ってから

会場に行ってからいくつか確認します。会場の広さとか、どこを見るかのポイントの場所を決めたり。僕は全体を見て話をしている雰囲気を出すために。真ん中、右サイド、左サイドの3か所、意識的に見るようにする場所を決めます。

マイクとか机の配置とか、スクール形式にすべきなのか、グループワーク用に島を作ったりします。基本的にスクール形式は好きじゃないです。規模にもよりますが。

こんな感じでやっています。

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