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「ウーパールーパーにするために、ごはんを作りたい、女だけど」

彼に、ごはんを作るのが、好きだ。

かなり真面目で、
責任やら、何やらで
固固になりがちな彼が

私のご飯を食べてるとき、
とろんとした目つきになる。

ウーパールーパーみたいな。

とっても、嬉しそうに食べるのだ。

自分を大切に思ってくれる人に
ごはんを作ってもらうことって
本当にダイレクトに、
健やかな心身をつくる。

彼をみていて、そう思った。

それを生み出せる自分が、誇らしいと思った。

最近巷では、
ごはんを作るのは女だけの仕事じゃない
とか、声高に言われているが…

いい彼女ぶっているわけでも
私が作らなきゃいけない義務もない。

ただ、彼にごはんを作ること

それは、たとえば、
ピアニストが聴衆の心を揺らすように

私だけの、
特別な、
美しい力だと思うのだ。

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