MAJOR(リトルリーグ編)

吾郎はリトルリーグに入部できる小学4年生になった。

吾郎は今まで1人か寿也と2人でできる練習しかしてこなかったので心を躍らせ地元のリトルリーグ三船リトルに入部しようとした。

しかし近年の子供の野球離れにより部員がたったの5人しかいなかった。試合もできない状況もあり近所の自治体がグラウンドを取り上げチームを解散させようとした。納得のできない吾郎は人数を揃え草野球チームに勝てるレベルならチームを存続させてもいいという条件をもらった。吾郎は学校で野球をしてくれる仲間を募った。残り3人。

1人目は活発なクラスの委員長、清水薫。吾郎の前で野球をバカにしたが、吾郎にキレられ野球を始めると決心した。2人目はクラスでいじめられていた小森。清水に勧められいじめられている小森と友達になりいじめから救おうとした。小森は吾郎と同じ父親がプロ野球選手の父ため小さいころからキャッチボールをしており、吾郎の速い球を捕ることができた。3人目は小森をいじめていた主犯格の沢村。小森をいじめたことを反省し、人数の足りない野球チームに力を貸すと入部した。これで9人揃った。

練習がまともにできない中なんとか試合が始まった。
吾郎は小学生にしては速い球だったが、相手は大人なので打ちごろのスピードになり打たれた。吾郎はいらだちをチームメイトにぶつけた。チームはバラバラになったが小森をピッチャーにすることでなんとか収まった。小森のボールは吾郎よりは遅く大人たちにはタイミングが合わなかった。打たしてアウトにすることでチームはまとまりを見せていた。吾郎も仲間に謝りマウンドに戻ることになり、徐々に球も速くなっていった。大人たちは振り遅れるようなり三振するようになった。結果は吾郎たちが負けとなったが、草野球チームの人たちの説得もあり三船リトルは解散せずにグラウンドを使わせてもらえるようになった。

チームは存続できることになったが、監督は吾郎の実力から強いチームでプレーした方がいいと言い、日本一の強豪横浜リトルを紹介した。吾郎は断ったが見学だけでもと練習だけ見に行った。そこには昔一緒に野球をしていた寿也がいた。そして父茂治もかつて横浜リトルに在籍していたと横浜リトルの監督から聞き、父と同じユニフォームを着たいという想いが強くなった。しかし、桃子は今のチームメイトを裏切ることを許さなかった。吾郎も反発し喧嘩になった。桃子は子育てに悩み、茂治の親友茂野に相談した。茂野は吾郎に「死んだ父親よりも今の仲間のが大事」だとアドバイスし吾郎は、三船リトルで野球をすることを決意した。

三船リトルは順調に練習を続けていたが夏休みに入った段階で、強豪チームが集まる合宿に参加することになった。そこは練習試合も毎日のように行われていた。吾郎たちも早速試合をすることになった。相手チームは吾郎の球にかすりもせず苦戦していた。打てないと見た相手チームはバント攻撃に変えた。すると吾郎がバント処理をしファーストへ送球したところバッターランナーの後頭部に当たった。吾郎は茂治の事故を思い出し精神的に崩れていきストライクが入らなくなった。その後、横浜リトルとの練習試合で横浜リトルの監督からの指摘で立ち直りストライクが入るようになった。

その後三船リトルは順調に練習を重ね、大会を迎えた。1回戦は守備力の高いチーム。吾郎たちはなんとか守備の穴をつき勝った。2回戦はすごいフォークボールを投げるピッチャーがいるチーム。なんとかフォークボールを攻略し勝ち、3回戦の横浜リトルまで進んだ。すると2回戦でケガした小森の手が骨折しておりキャッチャーができなくなった。代役のキャッチャーを立てるテストをしてるとみんな捕れずに怖がっていたところ清水が自ら志願してきた。その強い想いから試合まで清水が捕れるよう特訓した。

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